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新天地を発見した第一次航海、大船団を組み出帆するも、部下の反抗、原住民の蜂起に遭ってエスパニョーラ島の統治が困難となった第二次航海、鉄鎖を付され本国に送還された第三次航海、そして失意の第四次航海――。四回にわたる航海の様子と成果について、コロンブス(1451-1506)自らが国王や貴顕に宛てて認めた報告書簡。
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Posted by ブクログ
子どもの頃から好きな偉人はコロンブスだったが、本書を読んでそのイメージはガラリと覆された。かの卵の逸話も、コロンブスがいかに奥歯噛み締めて吐き出したかが想像される。スペイン王家から窓際へと追い立てられていく中ですがりつくさまがリアル。そして同じことを部下にもしてしまう人間の業のようなものを感じた。読...続きを読むみたくなった本 銃・病原菌・鉄、ラスカサス
マゼランの世界一周航海の記録が面白かったので、コロンブスも読んでみたが、やや趣が違った。 コロンブスは大西洋を渡って、カリブの島や中南米に達しているが、この航海は4回に渡って行われていて、本書は、全航海の記録として、この4航海に関わる文書を掲載している。コロンブス自身の手になるものもあれば、同行者に...続きを読むよるものもある。コロンブスの書いたものは、主にスペインの王室に対する報告書であり、最初の2回は、比較的客観的な観察事実が多いが、次第に、王室に対する弁明や陳情の趣が強くなり、聖書を引用した持論の展開など、コロンブスの置かれた苦境を理解するには有益な材料ともなろうが、事実からは離れていってしまっている。 また、初回と第2回の航海についても、マゼランの航海のような詳しい報告ではなく、航海の途中や現地の様子があまりリアルに感じられなかったのも残念ではある。 他方、コロンブスやその兄弟についてはよく分かり、また、彼らがスペイン王室というパトロンに対して、金を持ち帰ることを約束し、いかにこの一事にこだわっていたかという事情もよく見えた。結局、当時のスペインは、海外に進出して、交易よりも金を獲得することを目指していたのではないか、そして、コロンブスの航海も、その後、コルテスがアステカ帝国を、ピサロがインカ帝国を滅ぼすに至る一つのステップだったのではないかという歴史的な位置付けを実感した。
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コロンブス 全航海の報告
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