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「人生は不公平」なんて愚痴を吹き飛ばす涙と笑いの痛快な自伝。
渡辺由佳里(洋書レビュアー、エッセイスト)
笑いが未来を開き、生きる力そのものになる。
茂木健一郎(脳科学者)
ビル・ゲイツ絶賛、映画化決定
全米注目のコメディアンとその母の愛とユーモアのストーリー
「ものごとの明るい面を見なきゃ」
かあさんにかかれば、どんなにことだって、笑いのタネだ。彼女のその生き様が、ぼくの人生を開いた。
人気風刺ニュース番組「ザ・デイリー・ショー」の司会をつとめる、注目のコメディアン、トレバー・ノア。
特にトランプ大統領就任以降、「分断」の騒がれるアメリカでユーモアによって新しい風を吹き込む存在として、注目を集めている。
アパルトヘイト下の南アフリカで、彼の人生は「黒人の母と白人の父から産まれたこと」という犯罪行為からはじまった。
政府の目をかいくぐって暮らした幼少期、生き抜くために上達したモノマネ、毛虫も食べた極貧生活、悪友たちとの闇商売、モテなかった学生時代の淡い恋……
不条理な状況をユーモアで乗り超えていく母と子の生き様を描いた物語。
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Posted by ブクログ
ツイッターでバズっていた動画で著者を知りました。著者が、男性が弱さを語ったり表明したりできる様になる事の大切さや、有害な男性性について話す内容でしたが、聡明な人だなと興味が出ました。
著者は現在アメリカで番組の司会者をやってたりする売れっ子ですが、この本は彼が生まれ育ったアパルトヘイトの影響下での南アフリカでの体験や、進歩的な価値観で彼を育てた信心深いお母さんとのエピソードが語られています。アパルトヘイト政策については学校でも習ったけれども、私は全然「知らなかった」と痛感しました。実体験として語られるアパルトヘイト政策の卑劣さに衝撃を受けます。
映画化が決まってるそうですが、文章で読んだだけでも、お母さまの明るく力強い生き様には泣かされてしまいます。幸せに長生きして欲しい・・
Posted by ブクログ
クッツェーの小説も読んだし、インビクタスとか遠い夜明けとか映画も見ていたので、アパルトヘイトについてちょっとは知っているつもりだったけど、ちっとも知らなかったんだなと認識をあらたにした。
クッツェーは白人インテリの富裕層で、底辺の黒人がどんな生活をし、どんな思いでいたのかをリアルに体験してはいないし、映画もアメリカ人が、つまり外国人が撮ったもので表面的なものでしかないということがよくわかった。
まず、黒人白人だけでなくカラード(もともと南アフリカにいたコイサン族女性と白人の間に生まれた混血を始まりとし、文化的背景がない。準白人として扱われる。カラード居住区で暮らす。)という括りもあったこと。黒人はたくさんの部族に分かれていて違う言語を話し、それぞれ別々の土地に暮らしており(当然比較的裕福な部族もあれば赤貧洗うが如しという部族もある)一つの集団ではないどころか、お互いに対立している。部族間の対立は前述の作品でも描かれてはいたが、そもそも会話すら成り立たないほどであり(言語が違うから。アフリカーンスはオランダ系白人とカラードの言語)、その対立を白人支配者たちは上手く利用していたこと。だから数々の矛盾がありながら制度として成り立っていたということ。そんな中で黒人やカラードがどんな思いで生きていたのかが、この本で本当によくわかった。
著者は見た目はカラードでありながら黒人の母の子として黒人(ネルソン・マンデラと同じコサ族)文化で育った(ヨーロッパ人の父との交流もあった)。すなわちどこの社会からもはみ出していることを子どもの頃から意識していた(何事も一歩引いて客観的に見る癖がついた)。自立心の強い母のお陰できちんと教育を受け、知能が高く言語を能力も優れていたので、英語もアフリカーンスも他の部族語もでき、何よりユーモア精神があった。これらがうまく結び付いた結果がアメリカでの成功だと思う。アパルトヘイトという悪法が産んだ奇跡。
重苦しくなって当然のエピソード満載でありながら、持ち前のユーモアセンスで笑いに変え、人種差別のバカバカしさを描き出すテクニックは最高。ヒトラーという名前の友人とユダヤ人学校に行くエピソードは面白過ぎるが、ナチスに迫害されたユダヤ人と白人に差別されている黒人の歴史を思うと、複雑な後味。
あまりに名言が多すぎて書ききれないが、「生まれてはじめてお金を手にして、すごく解放された気分になった。お金があることでまず気がついたのは、いろいろ選択できる、ということだ。人はお金持ちになりたいわけじゃない。選べるようになりたいのだ。お金があるほど選択肢も広がる。それが、お金のもたらす自由なのだ。」なんて、本当にそうだと思う。
いきなり性行為に関する法律(白人と黒人との性行為を禁止する法律、タイトルの「生まれたことが犯罪⁉」につながる)から始まる本ではあるが、高校生くらいから読んでほしい本。もちろん大人も。
Posted by ブクログ
南アフリカ共和国の人種隔離政策であるアパルトヘイトが施行されていた時代に、白人と黒人の子供として生まれたトレバー・ノアさんの半生が書かれています。
黒人と白人の結婚は法律違反であり、生まれてきた子供は、白人でもなく、黒人でもなく、カラードという扱いになるのだそうです。そして、住む場所も分けられているので、黒人と白人の夫婦が共に暮らすような場所は無いのです。それは、明確な法律違反になるからです。
そんな境遇でも、権力や差別、そして暴力にも怯むことなく明るく生き抜く姿が印象に残ります。社会の不条理に争えば、押さえつけようとする力が生まれます。多くの場合は、暴力を伴う形で。
トレバー・ノアさんは有名なコメディアンだそうです。彼の舞台は拝見したことがありませんが、是非一度拝見したいと思いました。
Posted by ブクログ
1990年頃までアパルトヘイトが行われていたことすら露知らなかったが,当事者として南アフリカで育った経験を元に書かれていたこの本は,とても勉強になった.
白人が現地民をコントロールするために,分断が起きるように一部の民族にだけ特権を与えたり,言語を統一しようしなかったりする対応をしていたことも,そういう効果があるのかと感心した.
一方で,見た目が違えど,同じ言語を使えば人は仲間に入れてくれようとする.それだけ言語というものは仲間意識を形成するのに重要なものなのだと感じた.
また,自分の仕事に照らして考えてみると,
自分が外国籍の人と話をするときに相手の言葉で話をしようとする努力がとても大事なのだということも理解できたし,同じ日本人でも相手の使う言葉は自分とは微妙に違っているので,出来るだけ相手の言葉を理解して使うようにすることが,距離を縮める秘訣なのだろう.
これを知って,ヴィトゲンシュタインの言語ゲームを思い出した.
Posted by ブクログ
長らく読みたい本リストに入ったまま放置してたけど、英会話の教材にさせていただいてるアメリカのTVショーのホストがトレバー・ノアで、「あれ?この人あの本の人じゃん」と思い出しようやく拝読幼少期の話と、母の話を知った上でいまの彼をみると奇跡を見ているようだし(それほどに悲惨な社会かあることを知らずに生きていた私はほんとうに恵まれてるなとも感謝するし)、日本ではあまり顕在化しない(見えない場所に蓋をされてる)人種差別を考える機会にもなった。また、訳も良い。ノアのもともとの軽快な語りをうまく受取った日本語だと思う。
彼が言葉を自在に使えるようになった経緯が印象的だった。語学学習をきっかけに知った彼の生い立ちにおいて「言葉」がいかに生き残るためのツールなのかというのを思い知る。英語一つにまだまだ苦戦している身だが、わたしはこの言葉を通してどう生きていきたいんだろうか…。いろいろ考えてしまう。
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