過去に戻り人生の岐路を修正出来るなら、何を選択するだろうと自問しながら読んだ。60才で末期癌の医師エリオットはカンボジアの村の老人から貰った過去を訪れられる薬で70年代に戻り、30才で亡くなったイレナの命を救うことを選択する。タイムトラベルで過去を修正することにより発生するイレナと娘のアンジーの愛と死のタイムパラドックスに対する二人のエリオットのジレンマが描かれる。プロットには独創性を見出せなかったが、愛と友情のストーリーとして読めば心に響く一冊でした。
各章の冒頭の引用文に頷かされる。
If time travel is possible, where are the tourists from the future? 時を旅することが不可能であるという証拠は、未来からの団体旅行客が押し寄せてこないことでも明らかだ。スティーヴン・ホーキング
Keep your dreams, you never know when you might. 夢はとっておきたまえ。どんなときにそれが必要になるか、けっして分からないのだから。カルロス・ルイス・サフォン