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大人の釣り人を満足させる山本素石 珠玉のエッセイ。野人の風貌をもって、渓流釣り文学に挑んだ、山本素石。その最高傑作集を復刻。
釣りは文学化しうるということを、釣り師側から決定的に証明した山本素石。
今西錦司に愛され、開高健をうならせた、その作品群を「山中漂泊」、「異界草紙」、「辺境異聞」、「山人挽歌」の4テーマに分け、28篇を厳選、傑作集として編纂した1冊。
昭和中期の溪流風景から山びとの暮らしまでが見える名釣りエッセイの数々をはじめ、ネズミのてんぷらをエサにし、狐や狸に大アマゴを持ってこさせようとする痛快エッセイ「ねずてん物語序説」、そして「ころがる・あたる」など十八番のツチノコ物語も収録。
山本素石の生涯が知れる熊谷栄三郎氏のあとがきは、興味深いだけでなく、資料性がとても高い。
※本書は1992年に朔風社より『山釣り・山本素石傑作集』として刊行されたものの最新復刻版です。
Posted by ブクログ 2022年02月26日
著者にとって山野秋邨先生との旅は本当にかけがえのないものだったんだな、ということがよく分かり、またその秋邨先生の生き方そのものがとても魅力的に描かれる"I 山中漂白"、黒本の「山怪」シリーズを引き合いに出すまでもなく、古来、山に付き物の怪異について、著者の得意とするツチノコを絡め...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年03月29日
渓流釣りの話は2割か3割ぐらいで、あとはツチノコ、不思議体験、夜這い、過疎や廃村、自然災害など。
「もっと釣りの話しろよ!」と思って読んでいたが、途中でこっちが折れた。
くさしたような言い方になってしまいましたが、釣りじゃない話もたいへんおもしろいです。初めから「渓流釣りのエッセイ」の本ではなく、...続きを読む
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