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市場経済とIT化が急速に進む中国では、三億人といわれる中産階級たちがスマホで世界中の情報と商品を手に入れ、スクープやスキャンダルに夢中になり、アリババなどの巨大IT企業を支えている。SARSから天津爆発事故まで社会を揺るがした大事件を織り込みつつ、「中国の報道はプロパガンダ一色」という色眼鏡越しでは見えてこない現代中国のダイナミズムを伝える。
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Posted by ブクログ
共産党および政府に対して 批判すれば 逮捕されてしまう という あまり 正常ではない社会 のなかで 『正常ではない』と 意見を言う人々を丁寧に 拾い集めて、中国の中流層 3億人が どう感じ どう行動しているのかが レポートされる。 中国を大雑把にとらえて あれこれ言うより こうやって、中国の良心 ...続きを読むを拾い集める方が なぜか、中国に対する見方も少しは変わるかもしれないね。 ひとつひとつ 丹念に拾い集めて 光を当てる。 そこから、もうすこし 違った編集もできそうなのだが。 いろんな事件に対する 視点が 核心を描ききれていない。 でも、もう少し、深く アプローチしてほしいなぁ。 ネット情報を 集めた感じで もったいない。 でも、中国で 生活するには これが 限界かもしれない。 結局 筆が過ぎると 本人も拘束されるかもしれないからね。 お気をつけ、遊ばせ。
中国における伝統メディアの変遷、ネットメディアの栄枯盛衰が詳細に書かれている。特に関心を持ったのは、コピペや模造品に対する中国人の考え方だ。コピーして世の中に普及することは、普及に値する公益、普及されることは製作者にとっても喜ばしいという理解だという。この価値観を知ってから、製作者個人の尊重という価...続きを読む値観が唯一のものではないと実感した。
激変する中国の情報市場について、日本で良く言われる政府による情報統制というお決まりの視点ではなく、それを前提として勃興する中産階級がどう情報統制の中で必要な情報を得てきたか、新興メディアがどうそれに応え、情報産業が発展してきたかという視点で描かれている。 メディアの姓は党という習近平政権の下で情報...続きを読む統制が強まっている一方、『もともと不自由な社会で生まれ育ってきた中国人は、不自由さにはそう簡単に屈服しない』という。微博の書き込みも政府に批判的であれば消されるのは当然として、それまでの間にどれだけ拡散できるかが重要という。また、廈門で地方政府の工場誘致をSNSから生まれたムーブメントで止めた(中央政府から地方政府に圧力がかかった)というような事例もある。政府の方でも、『手にした権力をカネに換える』という伝統的な価値観もあり、お金で現場レベルの規制緩和が買われているような事例も紹介されている。 最新の情報に対する需要の高まりと供給の質量の増大が規制ギリギリのレベルを探る形で、途方もないスピードで進化しているということなのだろう。
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