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Posted by ブクログ
著者は元キャリア警察官僚のミステリ作家で、「警察内部の視点」を保ちつつ、「市民としての視点」で警察を見、警察に接していると自認している。その著者が、桶川事件、神奈川事件、新潟事件、石橋事件という警察四代不祥事のそれぞれについて、①事案そのものの概要をまとめた上で、②「市民としての視点」からの批判、③「警察部内の視点」からの説明を検討していき、④「今は市民である元警察官としてどう考えるか」という、著者なりの総括を試みている。この本の試論を通じて、「警察官の視点」と「市民の視点」の橋渡しをすることを意図している。著者の小説『新任巡査』のこの本のフィクション版であるという。
先に小説『新任巡査』を読んでいて、それもとても面白かったが、本書もたいへん興味深かった。不祥事について、『腐ったミカン型』(個人の問題)か『腐った果樹園型』(組織の問題)かを区別して分析するなど、警察組織に限らず、組織の失敗はなぜ起こるのかを考えるのに有益な内容だった。また、普段なかなか窺い知れない「警察内部の視点」からの分析は読みごたえがあった。元警察官僚ではあるが、著者が言うように、警察の視点、市民の視点から中立的に分析されていると感じた。
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