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金栗四三、円谷幸吉、瀬古利彦、中山竹通……彼らは何を背負って走ったか。いま、日本のマラソンは低迷し、世界のトップ集団に後れる一方で、国内はマラソンブームに沸き、多くの市民ランナーたちが走っている。日本人にとってマラソンとは何か。
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Posted by ブクログ
東京五輪をナマで目にした世代には、本書に記された銅メダリストの円谷幸吉とメキシコ五輪銀メダリストの君原健二の対照的な姿は実に印象的だ。 子どもの頃の運動会で後ろを確認しながら走って優勝した選手を<卑怯者>と評した父の一言を胸に刻んでいたために競技場に入って抜かれる寸前まで決して後ろを振り返らなか...続きを読むった円谷、そして五輪を大義名分にして結婚に横やりをいれた上司に從った円谷幸吉。 それに対して自分の信ずることに反したときはコーチや上司に堂々と反抗した君原、競技場に入ったとき思わず後ろを振り返って差を確認して銀メダルを手にした君原健二。 この二人の違いはもちろん個性の違いでもあろうが、新旧の時代の違いといえるのかもしれない。君原健二はトップ・ランナーとして走っていた頃、奇人変人のように言われていたことを思い出したが、今ならごく当り前の態度として問題にもならないように思う。
情報量の多いマラソンの日本史本でした。指導者もいなく食事や体のメンテナンスの正しい情報もないところからスタート。1912年ストックホルムの第5回大会のマラソンではポルトガルの選手が全身にポマードをぬって発汗を防ぎ、志望したという話があってびっくり。それが、正しく強さにつながるという程度の知識で新聞配...続きを読む達員の新聞配達員が選手として走ったそうです。市民ランナーであるわたしはこうした歴史の末端に、安全に準備された大会を走ることを楽しむことが出来ていると実感。
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