木戸のむこうに

木戸のむこうに

小説・文芸
556円 (税込)

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京ならではの新しい料理を生み出そうとするが、周囲に受け入れられず苦悩する板前。許嫁が花街に売られるのを阻止するため、名画「雁の絵」で一か八かの勝負に出る表具師。悲惨な死を遂げた恋人への思いを一対の雛に忍ばせる人形職人……。匠に生きる男とそれを支える女の哀歓を円熟の文章で綴る傑作時代小説集。

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    Posted by ブクログ

    京の町に生きる匠の姿を描いた短編7編を収録しています。

    第1話「木戸のむこうに」は、一徹な料理人の弥七の想い人である千鶴と、料理茶屋「文殊屋」の女将・お高が出会い、弥七の新たな京料理の創作を手伝う話。

    第2話「雁の絵」は、苦界に身を落としそうになっているおけいを救うため、俵屋宗達の絵を2枚に剥いで売ろうとする掛け軸職人の栄次郎の話。

    第3話「二人雛」は、思いを寄せていたお里の恨みを晴らすため、主人を裏切る人形職人の吉五郎の話。

    第4話「憲法の火」は、真面目に働いて独立した店を持つに至った墨染屋の弥之助が、偏狭な町人たちに追い出され、破滅する話。

    第5話「病葉の笛」は、竹籠職人の父親のもとで笛を作っているお登世が、彼女の笛を金作の当てにしている貧乏公家の左内と決別する話。

    第6話「竹のしずく」は、貧乏公家の藤倉信賢に品物を納める豆腐やの吉右衛門とおかき屋の佐助が、その礼として新しい水羊羹のアイディアを授かる話。

    第7話「戦国地蔵」は、織田信長の上洛に際して、世話になった絵師の家の地蔵菩薩を石垣にされるのを防ごうとする筆結いの忠蔵の話。

    「木戸のむこうに」と「竹のしずく」の、料理の描写が見事です。

    0
    2014年09月17日

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