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298円の弁当、3パック57円の納豆……。なぜ、安い価格で食べ物が提供できるのか? そこには、第一次産業からの買いたたき、水増し、添加物による代替など、日本の食文化を脅かす「罠」が隠されていた――。
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Posted by ブクログ
タイトルから、激安食品の安全性云々の話かとおもったのですが、良い意味で裏切られました。安さのみを追求せずに、適正価格の「佳い食材」を選んで買える、賢い消費者になりましょう、という趣旨でした。それが生産者やメーカーを守ることにつながり、自分達に返ってくる、と。 物価上昇の昨今、正直「できるだけ安いもの...続きを読むを買いたい」と思うのですが、その意識を持ってスーパーの棚を見るようにしたい。
「激安食品の落とし穴」 山本謙治著 KADOKAWA 「食べ物の価格を適正価格で提供しないことは、社会悪である」 良いお弁当を製造・販売して成功している「知久屋」 納豆 大粒の納豆が小粒の納豆よりも断然、豆のよい香りや味わいがあっておいしく感じる。 納豆や豆腐といった商品群を日配品という。基...続きを読む本的に毎日食べる習慣のあるもので、鮮度が急激に落ちやすいのがそれにあたる。 なぜ表側と裏側を見せるかというと、納豆菌の発酵が全体に回っているかどうかを見るからです。よい発酵状態だと、全体が白い菌に覆われています。うまく発酵できていない場合、裏返すと納豆菌の白いのが回ってないんです」 余裕があれば150円以上の価格帯の商品をセレクト 豆腐 どの部分で安い豆腐を作るためのコスト圧縮するのだろうか。 「それはもう、凝固剤です。通常のニガリを用いて固められる量の倍以上を固められる凝固剤を使うのです」 「強力な凝固剤を使って薄い豆腐を固めれば、価格を三分の一にすることが可能です」 「充填豆腐はね、薄い豆乳でも凝固剤を入れたら固まるというものです。だからまず原価が安いんですね」 一丁で200円前後の価格が適正 卵 餌に何を食べさせるかで黄身の色や風味、成分などは大きく変わる。ちなみに輸入コーンを使わず、国産の餌を100%食べさせているたまごは薄いレモンイエローだ。それどころか、最近話題の、資料用のお米を食べたせたたまごは白色に近い。味も全く違い、色が淡いほどあっさりした感じで、別のおいしさがある。「米卵」というような表記があればぜひ買って普通のたまごと味比べをしてみることをお薦めする。 卵の賞味期限は生食できるとして、3週間。加熱して食べるのであればもっと長い。 青森県藤崎町「トキワ養鶏」(著者お薦めの養鶏場に「2種類のたまごを注文して見た! さて、味は???) たまごの販売価格は昭和28年に224円だったのに、2012年の平均価格は179円と、むしろ安価になっていたのである。 一般社団法人 日本鶏卵生生産者協会/社団法人日本養鶏協会の意見広告 卵の未来を、助けてください。 卵が生食できる。実は世界でも珍しいことなのです。これは日本の鶏卵生産者の品質管理が優れている証拠です。しかし今、生産者の経営状況がとても悪化しているのです。 卵の卸売価格は、昭和20年代よりも安いのです。 現在の卵の卸売価格は、なんという60年前よりも安いのです。 そのため採算割れを起こし、鶏卵生産者たちはどんどん 廃業に追い込まれています。 世界トップレベルの衛生管理が、 危機に直面しています。 サルモネラ菌や鳥インフルエンザなどの病原体から卵を守るため、徹底した衛生管理を行なっています。 しかし厳しい経営環境は、こうした管理システムの維持を脅かしかねません。 卵がた生で食べられない。そんな時代を阻止したい。 (略) 私たちの苦しい現状と熱い思いを、どうかぜひご理解ください。 以下、「ハム・ソーセージ ー それ、本当に「肉」ですか? に続いていくが、膨大な量になってしまうので、とりあえず、これでアップ。
・激安食品は食生活,文化,業界に”悪貨は良貨を駆逐する”を引き起こす. ・食品企業の利益追求で横行する化学調味料や添加物とは言わないものの実質それに当たる行為は人々に本当の食材の味から遠ざけるだけでなく,”美味しさのインフレ”を引き起こす. 高い食品には高い理由があるのではなく,安い食品にも同様...続きを読むに安い理由がある. 激安な食品には裏がある.激安なのではなく値段相応なだけ. -> 本物の食品とそうでない食品は食べ比べてみたいな.今度やってみよう 三百円のコンビニ弁当,100円台のハンバーガー 食品の減価率はだいたい30% マックのハンバーガーは客寄せ.(つまりサイドメニューやドリンクで儲けを取る) ->マックに行く時はハンバーガー系をいくつも注文しよう. スーパーの惣菜も客寄せが狙い.+食材ロスの回避 納豆:日配品,スーパーが主戦場.しかしスーパーは日配品は安く売りたい 豆腐の激安を可能にするのは凝固剤(ニガリではないナニか) 卵:黄身の色の濃さは栄養価や鮮度をあらわさない.何を食べているか.だけ.パプリカやコーンで簡単に着色できる.ー>そういう卵を作って優良誤認 ハム,ソーセージ. タンパク質でかさを増しりリン酸塩で凝固 亜硝酸塩(着色.防腐) コンビニのメンチカツ: 肉ではなく植物性タンパク質で量を確保.味がしないので濃いソースや添加物で味付け.もはやメンチカツ的なナニか
適正な価格で食品を購入することがどういう意味をもつのかということがとてもわかりやすく説明されている。NHKの朝のラジオでやまけんさんのコーナーを聴いていて興味をもった。今まで食品添加物に関する本など何冊か読んだことがあるが、食品の背後にある流通、生産者の事情などに深く踏み込んでいて消費者としてあるべ...続きを読むき姿を意識させてくれる良書。
ヤマケンさんのとっても食べ物について考えさせられる本。会うときはよー食う人だなあの印象が強すぎるけど、いつもいろんなことを教えてくれる人であることを読んで思い出した。
納豆やハムなどスーパーの特売になってしまうような食品の裏側はどうなっているのかを真面目に解説。またまともな業者も紹介。 納豆はPBとNBの駆け引きを使って量をとらせて価格を下げさせていて製造者が疲弊してきている。ハムはインジェクションとリン酸塩で1.5倍に水増し。唐揚げも同様。ハンバーガーの肉は工場...続きを読むで使った肉の余りを寄せ集めた端肉。美味しくて、まともな食品はそれなりにコストがかかるが、現状は下がるばかりで製造者も裏技を使って対応するしかなく、沢山の業者が店をたたんでいるのが現状と著者は訴える。
やまけん氏のブログとほとんど同じ主張だが、2015年時の細かい数値データを元に検証しなおしている。食料生産者の苦しい状況がよくわかる。提案されている解決策については、家計の問題もあり、全面賛成はしづらいが、違いがわかる消費者になって本物の食品を買おう、ということなのだろう。
安いにはそれなりの理由があると思っていたが、なるほどそういうことかと理解できる一冊。ちゃんと良いものを知った上で、選択していきたい。
昨年わりと近場に激安スーパーが開店した。確かに安い。豆腐なんか一丁29円。セールではなくいつもの値段だ。これってどうなの?ここまで極端な安値だと「まあうれしい」とはちょっと思えない。これを作ってる人は一体いくらもらっているのか。なんらかの業界的からくりがあるのだろうけど、どこかで誰かが酷い目に遭って...続きを読むいることは間違いないだろうと思ってげっそりする。 本書ではさまざまな食品について、激安価格の仕組みやその問題点について説明されている。豆腐も出てくる。弁当・ハンバーガー・卵・惣菜・調味料…。消費者の「もっと安く」という際限のない要求に応えるべく、メーカーやスーパーが激安食品を作り出していく実態は、そら恐ろしいほどだ。こんなことが続くはずがない。続いていいものではない。 値上げのニュースでは必ず、「困ります」という消費者の声が取り上げられ、野菜なんかの値段が下がると「安くて嬉しいわ~」と喜ぶ人の姿がテレビに映る。これって思考停止じゃないだろうか。食品に限らず、ものには「適正価格」があるはずだ。過剰サービスも同じだと思うが、互いの首を絞め合うようなやり方がどんどん広がっていることに暗澹とした気持ちになった。 少し救われるのは、至極真っ当なやり方でおいしい食品を作っているメーカーが紹介されていること。贅沢品ではなく普段使うもので、決して安いわけではないものが、きちんと支持され商売として成り立っているのを見ると、ほっとする。
安いものはなぜ安いのか、その実態が書かれている本という意味では貴重。ただしその事実を示す以上のことはないため、そういった内容を期待するのであればもっとがっつりとしたジャーナリストの本を探すべきか。 個人的な過去に読んだ本で言えば「フードトラップ」あたりか。
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激安食品の落とし穴
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山本謙治
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