鉄道デザインの心 世にないものをつくる闘い

鉄道デザインの心 世にないものをつくる闘い

2,200円 (税込)

11pt

「JR九州側に立たないでデザインしていいですか。僕は利用者の立場でありたい」
「ななつ星」「或る列車」から駅・街まで、水戸岡氏が仕事の心構えと覚悟を語る本はこれが最後

JR九州の超豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」の鉄道デザインなどで知られるデザイナーの水戸岡鋭治氏が、世の中になかった列車や駅を生み出していく中でのさまざまな“闘い”を明らかにした本。著者は、利用する人の立場に徹して、顧客である鉄道会社、車両メーカーや国土交通省を説得し、時には自らの考えを改めながら、顧客にとって最善と思われるものを実現していきます。

水戸岡氏はデザイナーの仕事について「顧客の要求を汲みとり、交渉し、妥協し、予算を管理し、値切り、請求書を発行し、地べたを這いまわってものを創り上げていく仕事」と言い切ります。「自分の中からわき上がってくるものを作品にするアーティストとは違う」。むしろ技術者、設計者が手掛ける仕事に極めて近い、“ものづくり”というべき仕事なのです。その視点は常に、車両に乗る人、駅を使う人の側にあります。

2015年8月8日運行開始予定のJR九州「或る列車」や大分駅リニューアルなど、水戸岡氏の2015年の仕事にも言及しています。ななつ星の洗面台を担当した14代目酒井田柿右衛門をはじめとした車両の内外装、小物などを手掛ける数多くの職人との、まさにものづくりの共同作業の描写にも多くの紙数を割いています。仕事に向けての心構えやヒントが数多く散りばめられている一方で、鉄道デザインの舞台裏を色濃く楽しめます。

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鉄道デザインの心 世にないものをつくる闘い のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    九州人としてJR九州の車両には、愛着があり、誇りを感じています。水戸岡さんの熱い想いが、本書から伝わってきて更にJR九州の列車や駅が好きになりました。いつかは、或る列車やななつ星に乗りたいなぁ。。

    0
    2016年11月22日

    Posted by ブクログ

    この本の肝は、私にとっては第15章の今後に向かう水戸岡さんからの提案にありました。
    駅という窓口をキーにして、どんな街を作っていくかという構想にはワクワクを禁じえません。
    水戸岡鋭治さんは、パース絵(完成予想図)作成のプロフェッショナルです。
    クライアントに依頼されたモノ、乗り物や建物を作るだけでは

    0
    2015年10月01日

    Posted by ブクログ

    この本を通じて、デザインという言葉の意味を理解できた気がしました。
    ワクワクできる本でした。
    業界は全く違いますが、仕事をする上での大切なことを学ぶ事ができました。

    0
    2017年01月13日

    Posted by ブクログ

    JR九州の新幹線や特急列車をデザインした方の著書。
    デザイナーのプロとしてのこだわりに感銘。
    畑違いでも、こういう本は非常に興味深い。

    0
    2016年07月01日

    Posted by ブクログ

    ものづくりへの情熱が感じられます。
    想像以上のご苦労のよう。
    水戸岡氏デザインの鉄道に乗る際にこの本を読んでおくとより楽しめそう。
    ななつ星にいつかは乗りたい。

    0
    2016年02月07日

    Posted by ブクログ

    熊本へ資料調査に行くついでに、博多駅でやっていた水戸岡鋭治展を観た。それが氏をよく知る直接のきっかけだった。
    鉄道は好きなので、氏の手がけた数々の車両は知っていたし、なんなら少し勉強もしていたのだが、氏のもつ世界観、空間のデザインの仕方を初めて知ることとなったのはその博多の展示が初めてであった。

    0
    2015年07月20日

    Posted by ブクログ

     いろいろなタイプの鉄道、駅などをデザインしている水戸岡さん。彼の仕事に対する想いを知ることが出来て面白かった。
     最後には、無人駅の構想まで披露されていたのが興味深かった。
     ただ、インタビューしたものを編集部が文章化したとのことで、読んでいて「あれ?」と思う箇所があり残念だった。

    0
    2022年10月19日

    Posted by ブクログ

    P77 鉄道車両は椅子が命

    P96 人生は一つしかないのに、この矛盾が日本の国をダメにしているんでしょう。会社での答えと家に帰ってからの答えが違うのでは、ハッピーにならない。これが日本の、いろいろな問題を生んでいるんですよ。

    P137 勘が働くかどうかは、相手や物事に興味を持つかどうかで決まりま

    0
    2018年03月31日

    Posted by ブクログ

    映画「奇跡」に登場する鹿児島中央駅の大階段は、今はなく商業施設が建っているようです。新幹線が通って、駅前は様変わりするけれども、映画であるときが切り取られていくことも面白いことだなと思いました。

    0
    2015年10月11日

    ネタバレ 購入済み

    常に時代を先読みしている人

    以前、九州に住んでいたので、水戸岡鋭治さんとお名前は馴染みがあった。
    JR九州の様々なアイデア列車のデザイナーというイメージだったが、列車の製造に関わる数多くの職人や専門業者との交渉をなど、プロデューサーのような役割も兼ねた仕事をしてきた方なのだということがよく分かった。そしてそれは、サラリーマンと

    0
    2021年09月18日

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