三酔人経綸問答

三酔人経綸問答

1,144円 (税込)

5pt

3.4

自由平等・絶対平和の追求を主張する洋学紳士君と軍備拡張で対外侵略を、と激する豪傑君に対し、南海先生の持論は二人に「陳腐」と思われて……。自らの真意を絶妙な距離感で「思想劇」に仕立てた中江兆民の代表作。未来を見通した眼力が、近代日本の問題の核心を突く!

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    中江兆民「三酔人経綸問答」光文社古典新訳文庫
    元の本が書かれたのが1887年、この2年後に明治憲法が発布され、7年後に日清戦争が起きる。明治維新からは十分に時間が経ち、一方で欧米列強に対しては弱さを自覚していた時代である。そして欧米では普仏戦争が終わり帝国主義が全盛期を迎えていた。そんな時代に民主主

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    お馴染みの洋学紳士、豪傑君、南海先生の3人がヘネシーを飲みながら経綸について語り合うという本を現代語に訳したもの。100年も前の話だけど、中身はまだ舞台を現代にしても通じるんじゃないだろうか。

    0
    2023年10月01日

    Posted by ブクログ

    明治の政治思想家の本。酒好きの「南海先生」を2人の客(洋学博士、豪傑の客)が訪ねてきてそれぞれの視点・思想から国のあるべき姿を論じ、意見を戦わせているという構図。この3人の他に注釈が、さらにこれを聴いている聴衆(時にヤジ的な)が加わる。

    当時の社会情勢や倫理観を踏まえておかないとわかりづらい部分も

    0
    2024年08月25日

    Posted by ブクログ

    1.この本を一言で表すと?
    平和主義と武装主義の議論を対話形式でまとめた本。

    2.よかった点を3~5つ


    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・なぜ対話形式の内容になっているのだろうか?
    ・立憲制と民主制を区別しているのはなぜだろうか?
    ・洋学紳士は「狂暴な国は決してないことを知っています

    0
    2024年01月27日

    Posted by ブクログ

    明治時代に、このような知識人がいたということを知れただけでもまず読む意味があった。
    大正から令和の時代の今までの歴史を振り返ると、その慧眼に驚く。

    0
    2022年12月30日

    Posted by ブクログ

    大酒飲みの南海先生の家に、自由平等・絶対平和の追求を主張する洋学紳士君と軍備拡張で対外侵略をと激する豪傑君がやってきて、それぞれの主張を述べて南海先生も持論を述べ、夜が明けて紳士君と豪傑君が帰るまでの話。
    物語が書かれた時代というところをイメージできた方が、それぞれの主張の背景みたいなものがリアルに

    0
    2022年01月13日

    Posted by ブクログ

    翻訳が分かりやすくてすいすい読めるし、想像以上に書かれている内容が今読んでも古びておらず面白い。(これが明治20年(1887年)時点で書かれていた驚き…)もちろん原文も収録されてます。
    豪傑君、西洋紳士君、南海先生の3名による正解のない議論(あえて読者に「そこ」を考えさせる構成)に加え、脚注と解説で

    0
    2019年08月18日

    Posted by ブクログ

    南海先生、紳士君、豪傑君の三者による対談形式。分量の半分以上は原文や解説なので、新訳の本編自体は短い。

    洒落のきいた文章と、単純簡潔な構成(ヘーゲルの弁証法的?)でさっと読ませるが、中身は大問題に真っ向から取り組むもの。現代の憲法九条に関する議論もほぼこの本で語られていることにすっぽり収まりそう。

    0
    2019年04月29日

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