硫黄島

硫黄島

638円 (税込)

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3.6

終戦から六年後のある日の夕方、ひとりの男が新聞社に勤める私のところに訪ねてきた。投降前に硫黄島の岩穴にうずめてきた日記を米軍当局の許可を得て掘り出せることになった。そのことを記事にしてほしいという。私はいくつか疑念を抱きながらも記事にした。ところが、後日、彼は硫黄島に渡り、現地で自殺してしまう。男を死に向かわせたものは何だったのか。私は男の足跡を辿りはじめる。昭和文学史に名を残す不朽の戦争文学。

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硫黄島 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2017年07月30日

    「硫黄島」
    戦争の大義を固く信じていたのに、彼は負け戦を生き延びてしまった
    そのことに耐えられなかった
    戦地での体験はそれほど強烈なフラッシュバックとして甦るのだろうか
    …といったアプレゲールものである
    虚言を強引にセンチメンタリズムへ落とし込んだ印象も強いのだが
    昭和32年の芥川賞を受賞している
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    Posted by ブクログ 2014年11月24日

    全体を通して戦争を扱った短編集。
    表題作「硫黄島」は芥川賞受賞作だそうです。
    どの話も、誰が誰を殺したかと云う事に終始拘り
    葛藤し、破滅する主人公を描くパターンです。
    …と描くとゲンナリ気味ですが、
    語弊を恐れず云えばそれが面白いです。
    鳥瞰すれば、誰が誰を、では無く、
    みんな戦争と云う現象により殺...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年09月27日

    解説で三好徹さん(読売新聞社での後輩)がディスってる、「生きるか死ぬともつかぬ海戦にでたこともない某作家は、海軍を讃美する文章を書きつらねる」センセイって誰? 文中引き合いに出している個人的に知遇を得ていた大岡昇平、古山高麗雄、城山三郎は除外。まさか、佐和子さんの父君じゃないだろうな…と思ってウィキ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年04月19日

    37回(1957年上半期)芥川賞受賞作。この時点では、すでに第2次世界大戦の終了後12年を経ているのだが、未だに戦争の後遺症が色濃く残っていたことにまず驚く。戦争を清算してしまうことができない人たちがいたのだ。本編の主人公、片桐はそうした1人で、今で言えば典型的なPTSDを抱えた人物だ。彼の一生は、...続きを読む

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