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驚くべきことにドイツの学生結社は今日でも、鋭い真剣を用いた決闘が一部の学生の間で普通に行われている。一九八○年代初頭にドイツ留学した著者はふとしたことから学生結社に誘われ、そこで決闘を経験する。文豪ゲーテ、哲学者ニーチェ、政治家ビスマルクらはもちろん、現在の政財界を担うドイツのエリートの多くが決闘経験者という事実。本書は、武士道にも通じるゲルマン騎士の「高貴なる野蛮さ」を具現する決闘文化に迫るドキュメントである。【目次】プロローグ/第一章 ドイツの決闘/第二章 決闘の掟/第三章 学生結社の日常/第四章 伝承と継承 高貴なる野蛮/エピローグ/あとがき
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Posted by ブクログ
1980年代初頭のマンハイム大学留学時代に、「コーア・レノ・ニカーリア」という男だけの大学内秘密結社に入会した東洋人、菅野瑞治也(すがの・みちなり)は、ドイツ国内をはじめ欧州各地で残っている真剣を用いた決闘「メンズーア」の試合の舞台に立った。これはその決闘文化紹介つきの回顧録となっている。私はこの本を秋口に友人に薦められて読んだ。
西洋版バンカラとでもいうべき剣闘結社のホモソーシャルな絆は、筆者の書く文章の論理に充満していていっそすがすがしい(詳細は「フレーズ」欄を参照)。
文章の脈絡も、その絆のチカラがそうさせるのか、どこかおかしい。AだからB、BだからC、というときのその帰結Cが「ん?(何を言っているんだこの高貴なる野蛮人を内面化した男どもは?)」としか思われない、そういう文章があちこちに立ち込めている。こんなにツッコミどころのある異文化紹介があっただろうか。
決闘結社の話は、日本の大学における体育会系部活ともよく似た何かを感じさせる。実際、自分も大学の体育会合気道をやっていたころを思い出した。しかしここまでムッと立ち込める絆に参入できた気がしない。やはり真剣で一発撫でられて十針縫うリスクとか負った方がいいのだろうか。
ノンフィクション版『ファイトクラブ』とでもいおうか、男のオトコとしての獣性を若干取り戻したい時に一服脳に通したくなるタイプのドラッグ・ブックである。また決闘結社をテーマにした映像作品(ドラマでも、アニメでもよい)を見てみたくもなった。豪奢な一軒家で屯する規律ある男子大学生たちの生活空間はとても心地よさそうだ。花押もかっこいいし。
▼別アプローチからの評価
最近、スポーツ社会史をまとめて調べ直す機会があり、その時、近代スポーツ以前の「ブラディスポーツ」というものを知った。これは近代化したスポーツ格闘技から取りこぼされた、流血スポーツ共同体を報告したものとして読むこともできるかもしれないと思った(ブラディスポーツについては講談社現代新書の松井良明『近代スポーツの誕生』などを参照)
Posted by ブクログ
決闘?ドイツで?この時代に?しかも真剣で?なんで日本人が? と幾つもの?マークが浮かぶタイトルと表紙だが、いきなりプロローグでの決闘シーンに圧倒されてしまった。ガチの決闘じゃん!しかもミッチー(著者)斬られてるし!
本書にはドイツ留学経験のある著者が、実際に体験した決闘の様子が描かれている。ドイツにはたくさんの「学生結社」という団体が存在し、多くの学生やOBたちが加入しているそうだ。実はこの決闘という行為は、学生結社の正会員になるために必要な通過儀礼なのだ。
決闘シーン以外にも、学生結社の歴史や儀式の様子、決闘の正しいルールや練習方法などが紹介されている。知られざるドイツ文化に触れる事が出来た、というか、むしろ知ってはいけない事を知ってしまったような気さえする。
でもどうやら全ての学生結社が、決闘を行なっているワケでは無いらしい。たまたま親しくなったドン臭い友人に勧誘されたのが、運悪く「決闘が義務付けられている学生結社」だったのだ。
ただ、決闘という超日常離れした体験を共有した仲間とは、在学中はもちろん卒業してからも一生の友となり、OBからは就職の斡旋までしてもらえるそうだ、そんな濃密な人間関係を築けるとは、非常に羨ましい限りである。著者が卒業後にドイツでトラブルに巻き込まれた際のエピソードには感動してしまった。
でも、 もし万が一、 自分の人生の内で、一番血気盛んな年頃に、ドイツに留学していたらなんて考えると・・・・・・
イヤ!絶対決闘なんかやんねーわ!!
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