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生きることは食べること――治療を一切受けず、食べる欲求だけで病気に立向かう主人公の壮絶な生き方。自ら末期癌と闘いつつ、最期まで創作を続けた著者の作品集。第112回(2011年)文學界新人賞受賞作。食道癌を患う中年女性の食への執着を壮絶に描いた表題作と、受賞後に自ら癌で死去する直前まで推敲していた絶筆「癌ふるい」を収録。凄まじいエネルギーが読む者を圧倒する、新たなる闘病小説の誕生。
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Posted by ブクログ
魂を込めて、自分とそれを滅しようとする癌に向き合う小説。二文字で表せば壮絶だが、正岡子規を髣髴とさせる食への思い。 人は必ず死ぬもの。 ということは頭でわかっていても、そこへ向かう葛藤はいかばかりか? そんなことを考えさせてくれる。
単行本の帯に、〈末期癌を患いながら執筆、文學界新人賞受賞の衝撃作 著者はその10日後、世を去った 絶筆「癌ふるい」も必読。いまだかつてない闘病小説。〉とある。 解説は清水良典。 事前情報では食指が動きづらい題材だが、読んでよかった。 鬼気迫るとはこのこと、な文章で、食いたいのに食えないことを書く。 ...続きを読むこれは書きたいのに書けないとか、生きたいのにできないとか、逆境自体を食欲に見立てて書いたのではないか。 桜庭一樹「私の男」と似て、「5」から遡る形式。 ただし「1」が全体の半分くらい、と構成はいびつだが、んなこと知ったことかな文体の凄み。 視点人物麻美の「口が悪い」のもスパイス。
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山内令南
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