原発をつくった私が、原発に反対する理由

菊地洋一

福島原発、東海原発の建設において現場を指揮した著者は、当時から原発の危険性に気づいていた。「必ずいつか、大事故が起こる」。原発の脆弱な内部構造と被曝労働の過酷な現場を知り尽くした男の壮絶な手記。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: ノンフィクション / ノンフィクション・ドキュメンタリー
• 出版社: KADOKAWA
• 掲載誌・レーベル: 角川書店単行本
• 電子版発売日: 2014年03月07日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 4MB

[ブクログ · ★★★★★]

元GEの技術者の書いた内容は、現場を誰よりもよく知るものが書いただけに非常にリアルで、説得力がある。著者の勇気に感服。東電社員には内部告発文書を書くものはいないのか？

[ブクログ · ★★★☆☆]

原子炉＝やかん お湯を沸かす熱を核分裂によって得る GE＝ゼネラル•エレクトリック 企画工程管理 ウェスティングハウス社 2006東芝が買収 IHIが東芝の下請け たまには守ろう安全標語 足場より立場 浜岡原発 海江田万里経産相 使用済み核燃料プール 外部被曝 内部被曝 原発はゴミ捨て場のないマンション 100万年監視が必要 再処理してから埋める 六ヶ所村 最終処理場 フィンランドのオンカロ 幌延町 高速増殖炉もんじゅ プルトニウム 2050実用化？ 妄想みたいな計画 MOX燃料 再処理ができないからリサイクルもなにもない 冷却に時間がかかり、地中に埋め得るところまで500年 中間貯蔵施設 むつ市 下北半島は呪われた半島 補助金 中間＝半永久的 地熱発電 富士電機、三菱電機、東芝の3社を合わせれば、すでに世界シュア7割

[ブクログ · ★★★☆☆]

元GE技術者として福島第一原発の工事にも携わった経験から原発の危険性を告発し運動家となっているのだが、何をしてそういう活動に身を投じたのかが今一つ納得できる説明が無い。が、それは別にして貴重な証言は事故を起こした福島の原発、GE Mark II型の炉心の底はペラペラの鋼板ということでその危険性が指摘されており、核燃料が炉心を突き破ったという最近の報道を裏付けていることが判る。また炉心を設置するスカートが底の浅い皿のような造りで揺れに弱いとかパイプの山が地震の揺れで「たこ踊り」する危険性を訴えているのが怖い話だ。

[ブクログ · ★★★☆☆]

著者は元GE技術者として東海第二、福島第一6号機の建設に関わり、その後反原発運動へと転じた人。原発の安全性への不安は地震や津波対策だけでなく、建設作業の工程、現場の労働実態にさえ潜んでいると警告する。（7/31）