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【本屋大賞2025ノミネート!】
青春と教室に囚われ続けている身に、なんて突き刺さる一冊。傑作です。ーー辻村深月
自分はなぜ生きているのか、自分はなぜ死なないのか、逡巡の中にいるすべての人へ。私がずっとデビューを待ち望んでいた新人の、ユーモアと青臭さと残酷さと優しさが詰め込まれた快作です。ーー金原ひとみ
【第65回メフィスト賞】
【本の雑誌が選ぶ2024年度上半期ベスト10第1位】
【第11回山中賞受賞】
【未来屋小説大賞第2位】
【王様のブランチBOOK大賞2024受賞】
二度と戻らない青春時代。
教室に響く声は生の証。
夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきたーー。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまったーー。
歴代メフィスト賞受賞者推薦コメント
死んでも終わらない山田の青春に、ぼくらは笑い、驚き、泣く。
(第21回受賞)佐藤友哉
くだらないのに楽しい。けれど、ほろ苦くて切ない。青春とは、山田である!!
(第49回受賞)風森章羽
最強を最強と言い切れる山田こそが最強で最高。
(第53回受賞)柾木政宗
こんな角度の切り口があったのかと驚かされ、こんな結末まであるのかと震えた!
(第59回受賞)砥上裕將
自分には経験がないはずの男子校での日々が、妙な生々しさで蘇ってきました。
(第61回受賞)真下みこと
ダサくて、眩しくて、切なくて。青春の全てと感動のラストに、大満足の一作。
(第62回受賞)五十嵐律人
校舎に忘れてきた繊細な感情を拾い上げてくれるような物語でした。
(第63回受賞)潮谷 験
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Posted by ブクログ
切なかった。
冒頭は人気者の山田で、クラス全員のノリも男子高の独特さというか男子高校生のアホな感じ満載で賑やかなのだけど、だんだんとその状況が変わっていく。
そりゃあれだけクラスに人数いればみんながみんな同じ感覚ではあり得ないし、大人に向かって成長していく上でそれぞれ変わっていくものも当然ある。
山田だけが時間が止まってしまってだんだんと元二Eの人たちとズレが生じるのも仕方ないとは思う。
だんだんと切なくなっていって途中何度か泣いてしまった。
和久津にとって山田という存在がどこまで大きかったのか。救われたんだよなと思うと何とも最後は切ない。
けどこれで良かったとも思える終わり方。
和久津はこのあとどうなるのかなと思うけど、山田から受け取ったものは大きかっただろうから、良い大人になって弁護士になっているかもしれない。
山田との約束だったし。
だんだん山田を蔑ろにしていく元クラスメイトには読み手としても「何なん」と思うところはあれど、仕方ないのかなとも思う。彼らの時間は止まっていないから。
だけど成熟して(花浦先生ですら未熟だと思ったので)ジジイになった頃にふと思い出す山田との時間とそこから離れていった過去をどう思い返すんだろう?
その時に後悔はしないだろうか?
唯一後悔しないで前を向けるのは和久津だけかもしれない…読者の想像でいくらでも続きを考えられる余地がある作品だった。
これがデビュー作なの凄い。
余談だけど【山田の事故が実は事故ではなく自ら…】というのは和久津以外の面々も気づいてる人は気づいてたのかもしれない。なんせ優秀な生徒ばかりが通う進学校だし、頭の回転はみんな早いはず。
そこに気づいたクラスメイトからもしかしたら「スピーカーに宿った山田の存在を受け入れがたくなっていった」のかもしれないな…とちょっと思いました。
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