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本巻には、1976(昭和51)年4月から1982(昭和57)年1月のあいだに刊行された水上勉の随筆集15冊を収録した。生前に刊行された『水上勉全集』全26巻(中央公論社/1976年6月~1978年11月)および『新編水上勉全集』全16巻(中央公論社/1995年10月~1997年1月)に単行本単位で収録されているのは、『片しぐれの記』および『土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月』のみで、残る13作はいずれも全集として初収録となる。
水上はその生涯におびただしい数の小説を残したともに、かなりの量の随筆類を書き続けた作家でもある。創作の円熟期を迎えつつあった水上は、作家自身のことをもっと知りたい、作家の思想や生活を知りたいという読者からの要求に応えるため、多くの随筆類を執筆し続けた。若狭の寒村で生まれ京都の寺の小僧として育ち、数々の職業を転々として作家になった立志伝中の人物のような半生が興味を持たれたとともに、水上自身も数奇な出自を上手に切り売りしながら、小説の内容を補うような作品を発表していったのである。
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