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小説現代長編新人賞から鮮烈デビュー 注目の新鋭・待望の第二作!
損壊遺体を直す納棺師を描いた『アフターブルー』で読書界隈騒然
次なる舞台は「特殊遺品整理課」
看取られなかった人生に、最後に寄り添う人がいる――。
特殊清掃の最前線。
二人の遺品整理士は部屋を片づけ、「生きた証」を見届ける。
「部屋には、そこで生きた人の人生が詰まってる」
異臭を放つ孤独死の現場を清掃し、遺された物を処分する【特殊遺品整理課】。
床を覆う無数のゴミ、家族との写真、子どもの工作品、謝罪を綴ったノート、お揃いの食器――。
清掃が終われば、そこで生きた人の痕跡は一つ残らず消えてしまう。
現場を担う水生と鳴海は、遺された部屋を手掛かりに、誰にも看取られず逝った見知らぬ他人の人生を想像する。
なぜ孤独な最期を迎えたのか。
遺された品々は何を語るのか。
故人の生きた証と向き合う日々はやがて、傷を抱えた孤独な二人の「今」をも変えていく。
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Posted by ブクログ
「アフターブルー」に続く朝宮夕さんの2作目。「アフターブルー」は、状態の悪い遺体を修復する納棺師の話で、納棺師たちの抱えた背景と、遺体に向き合うプロ意識が描かれていたが、本作は同じ葬儀社にある孤独死の遺品整理部門の話。現場には遺体だけは無いが、それ以外の生きてきた痕跡がそのまま残されている。
母親からのネグレクトにより家族との思い出を持たずに生きてきた新入社員の水生。ゴミまみれの故人の思い出の残骸と格闘する中で、彼は何かを見つけるのか。
孤独死現場の劣悪な環境と、故人の人生が丸ごと廃棄物となっていく描写がリアルで胸が詰まる。ある程度感覚を麻痺させないと到底こなせない仕事だと想像するが、どんなに麻痺させても一人の人間として故人の人生について思いを馳せない訳にもいかないように思う。
恐らく今も、日本中でこのような光景は繰り返されている。今後は更にこの仕事が求められていくのかもしれない。自分と無関係な世界の話とは思えないからこそ、自分だったらどう折り合いをつけられるのだろうと考えずにはいられない。
Posted by ブクログ
孤独死の現場を清掃し、遺品を片付ける「特殊遺品整理課」で働く水生が、働きながら自分の傷と向き合っていく物語。
持ち物から見える、故人の後悔や苦悩、周りの人との関係性。
死者を通して、自分の「生」にも向き合うことになるお仕事だと思った。
帰特殊遺品整理課で働きながら、めったに帰らない母の代わりに幼い2人の弟を世話している20歳の水生。
とても切ないけれど、弟の存在があるから水生が持っている「強さ」も感じた。
母親への期待をとうに捨てた水生が、母の帰りを待つ弟に過去の自分を重ねる姿や、母親の姿を見ると心が揺さぶられる水生の描写がすごく刺さる。
死が身近なものになってきて、どう生きるかを考え、物理的にも精神的にも身軽でいたいなと考えるようになった。
といっても、精神的なものほど手放すことが難しいし、手放したと思ってもまだ残っていたりもする。
水生がラストでちょっぴり軽くなったことで、自分自身ももっと軽くなれるような気がした。
Posted by ブクログ
先が気になってどんどん読んでしまったけど、ときどき胸が苦しくなって、休憩が必要だった。
昨夜は夢でうなされて3回ほど叫んでいたそうだ。
(主人は私の叫び声で起きたらしい)
ゴミを溜め込む側も依存する相手を常に探している母親も、なにかしら辛くて生きづらいからそうなっているのだろうけど、その人たちのもとに生まれた子はどうしようもなく辛いしやり場がない思いを抱えるんだろうなぁと感じた。けどその親たちもまた子どもの時親から同じような思いをさせられたのかもしれない。
読んでて辛い気持ちになったけど、なんとなく最後は折り合いをつけて生きていく方向に進んでいく感じで、辛いは辛いけど、まあそうだよねぇという納得のいく終わり方だった。
Posted by ブクログ
この方の新作、ずっと待ってました。
今回は特殊清掃か。
いや多分しんどいだろうなとは思ってた。
死後一ヶ月半経ってから発見された人や家族と同居しているのに孤独死した人などが登場する。
そして遺品を一切引き取らない遺族がいる一方で、血縁関係はなくとも遺品を引き取りたいと願う人もいる。
そんな孤独死の現場を清掃し遺品を処分する《特殊遺品整理課》の水生と鳴海だけど、この二人の境遇を知ると更にしんどくなった。
特に水生はいつか潰れるんじゃないかと読みながらヒヤヒヤしてしまったな。
正直物語の八割方を寂しい気持ちで読んだ気がするけど、ちゃんと救いがあった事には安心した。
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