戦艦「大和」最期の新証言

戦艦「大和」最期の新証言

ビジネス・実用
1,210円 (税込)

6pt

4.7

『これは、私の独り言だと思って聞いてください。どうかこれは、記録に一切残さないでほしい。どうか、墓まで持っていってください。そのテープも……』戦艦「大和」はなぜ沖縄へ向かったのか。なぜ沈まねばならなかったのか。「一億総特攻の魁」をめぐる「嘘」とは何か。真相を知るのは、戦艦大和研究の第一人者として知られる原勝洋氏。そして筆者の下には、原さんから譲り受けた1971年のカセットテープがあった。

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戦艦「大和」最期の新証言 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読んでいて、何度も目頭が熱くなりました。
    伊藤長官をはじめ、特攻艦隊とされた第二艦隊のすべての将兵のことを思うと、何とも言いようのない気持ちになります。

    特に印象に残ったのが、海軍という巨大な組織が論理や合理性を失い、精神論によって暴走していくことへの、伊藤長官の無念と諦めでした。

    これまで大和の沖縄特攻については、ある程度知っているつもりでした。しかし新たな証言によって、従来考えられていた以上に作戦決定の過程が杜撰だったことが浮かび上がります。

    歴史を学ぶということは、過去に得た知識をただ積み重ねていくことではなく、新たな史料や証言に触れたときには、それまでの自分の認識そのものを改めていくことなのだと、改めて感じました。

    もう当時を直接知る方々の多くは亡くなられ、これから新たな証言を聞く機会はますます少なくなります。だからこそ、残された記録や証言を掘り起こし、当事者の声を後世に伝えていくことには大きな意味があると思います。

    大和の最期を知ることは、単に一隻の巨大戦艦の最期を知ることではありません。
    そこには、合理性を失った組織の中で、命を懸けることを強いられた一人ひとりの人間がいました。

    この本によって明らかになった新たな事実は、とても重いものでした。
    これまでの「知識」を一度見直し、歴史を学び直すきっかけとなる一冊でした。

    0
    2026年09月11日

    Posted by ブクログ

    戦艦大和は大日本帝国海軍の象徴であり、当時の世界最大の戦艦だ(超弩級戦艦)。史上最大の46センチ砲を三連装三基九門搭載し、その主砲から繰り出される弾は重さは1.5トン(乗用車程度の重さ)、飛距離は42キロ先まで届く設計である(実際は30キロ程度)。これは東京駅から戸塚までの距離に相当し、発射から着弾までに90秒かかると言われる。大きさについては、全長263メートル、最大幅40メートル、艦橋の高さは艦底から50メートル近くあったそうである(設計図が失われたため正確な数字はわからない)。その大和が太平洋戦争終盤に沖縄に向けた海上特攻にて沈没した事についてはよく知られている。多くの本では、大和の所属する第二艦隊司令長官である伊藤 整一中将に対して、中央からの作戦伝達を担った草鹿龍之介中将が語った言葉「一億総特攻の魁となって欲しい」、そしてそれに対する伊藤中将の返信「それなら分かった」というやりとり。あまりに有名なこのシーンであるが、そのやり取りが実際にどうであったか。いまその真実を知る関係者はもう居ない。だが戦史研究の第一人者である原勝洋氏が戦後に当時の関係者に行ったインタビューと、その実録テープが残っていたことから、本書に話が繋がっていく。原勝洋氏の後継者である筆者池田 遼太氏は以前にも「山本五十六、最期の15日間」を書いているが、本書は師である原氏から託された大量のインタビューテープと、原氏との約束の中から生まれた一冊である。原氏が生前墓の中まで持っていくとしていた戦艦大和海上特攻の真実について、原が亡くなった今、筆者が原の想いを担い代弁していくものとなっている。
    話はよく知られる大和戦績に触れ、終盤は神重徳が立案して、強行したと言われる海上特攻の話が中心となっている。神の作戦は無謀かつ片道燃料しか搭載を許可しなかった事から、生還を期さないまさしく特攻であったのだが、そこに話が至る経緯については、関連書籍などから知る事の出来る話は前述した様なものだ。伊藤整一中将が一億総特攻の先駆けとなったという件である。ここでは通常、神重徳の強行や伊藤整一の美談だけが語り継がれている。確かにその側面はある意味正しかったと言える。当時の日本に残された国力や大半の艦船を失いなす術の無くなった海軍の力を冷静に見た時、大和をむざむざ残したまま「負ける」事は許されない。既に特攻以外に取れる選択肢はなく、誰も代案を考えることが出来ない。一方的に神重徳だけを悪役にして全ての責任をなすりつける事は出来ない。その辺りの本当の経緯を知るためには、当時の状況を多角的に分析する必要があるし、生き残った関係者様々な意見を総合して考えるべきである。
    本書は原が残したインタビューテープをくまなく調べ、原から後継者として想いを託された筆者が、戦後の美談になった大和の最後について、その真実に近寄ろうとするものである。戦史業書や大和に関する多くの書籍では見られない真実に迫ろうとする筆者の気迫や強い気持ちが伝わってくる内容となっており、まもなく終戦記念日を迎えるこの時期に読んでおきたい一冊だ。

    0
    2026年07月18日

    Posted by ブクログ

    最近戦争関連のドキュメントをよく見るのでその流れで読んでみた。崩壊している組織が幻想を形にしようと誰もがそれは幻想だとわかっている中で止まることができず仲間を犠牲にしていくはなし。
    映画化とかしそう。

    みんな間違っているとわかっているのに止まれない組織って今にも通じる。

    0
    2026年09月08日

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