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Posted by ブクログ
十戒に従う
産んで増え
隣人を愛す
収入の十分の一の捧げ物をする
嘘をつかない
悪口・噂話をしない
混紡の服を着ない
姦淫の罪を犯したものを石打ちにする
毎月初めに角笛を吹く
生理中の女性に触れてはいけない
植えてから5年経っていない木の実は食べてはいけない
などなど
現代NYで、聖書の教えに忠実に暮らそうと思ったらどんなことになるか…。
“ユダヤ人とは名ばかりの”“信仰心のかけらもない”著者が、それを実行した1年間の記録である。
私自身は、カトリックのミサに通って、神の存在を実感できるようになったか?というと、NO。
逆に、キリスト教に否定的な印象を持つようになってしまった。それでも、当時の神父様のことは大好きで、それはこの本にもあった“道徳的指導者”という見方をしているからなのだろう。
聖書や教会や宗教との関わり方として、それもありなのだなぁと、この本を読んで思えた
Posted by ブクログ
[爾、この試み笑うべからず]仕事好きで潔癖性、さらには信仰心のかけらも持たない著者が、聖書に書かれた記述に即してニューヨークで生活をしたらどうなるか......そんなとんでもない不謹慎(?)な挑戦の経過とその結果 について 記録した作品です。著者は、『驚異の百科事典男』など、実験型ジャーナリズムとも呼べる作品を世に送り出しているA.J.ジェイコブス。訳者は、本書で聖書について知らなかったことが非常に多かったと振り返る阪田由美子。原題は、『The Year of Living Biblically -One Man's Humble Quest to Follow the Bible as Literally as Possible-』。
とんでもない条件を 提示している時点で興味深く、そして面白くなるのは保証済みなんですが、その条件をとんでもない人物(=著者(失礼?))に当てはめているんですから、輪をかけてズバ抜けた作品に仕上がっています。下記に抜粋した思わず笑ってしまうトラブルを始めとして、魅力的なエピソードが散りばめられており、分厚い一冊ですがあっという間に読み終えてしまいました。
ただ、いわゆるアイデア勝負の「ネタ本 」に終わっていないところも、『驚異の百科事典男』と同様に高く評価できると思います。著者なりに試行錯誤を続けた末に導きだした聖書や宗教をめぐる結論には「なるほど」と思わせる説得力がありましたし、聖書に慣れ親しんでいない私にとっては、一風変わったアメリカにおけるそれや宗教の紹介書にもなってくれました。
〜「聖書のきまりを守って生きようとしてるんです。十戒とか、姦淫する者を石打ちにするとか……」
「浮気してるやつに石をぶつけようってのか」
「ええ、そうです」
「おれは浮気してるぞ」〜
この生活を体験したいかは別の話ですが......☆5つ
Posted by ブクログ
ニューヨークに住んでいる筆者が、1年の間、聖書に書いてあることをほとんど文字どおりに忠実に実践していくノンフィクション。
この筆者は、一応ユダヤ人だが、不可知論者(神がいるかどうかはわかりようがないと思っている人)で、いわゆる敬虔な人々を見るとちょっと引いてしまう、という感性の持ち主で、日本人には感情移入しやすいと思う。
簡単に聖書の教えを守る、といっても並大抵ではない。有名な「汝の隣人を愛せ」のようなものもあれば、「十弦の琴を奏でてほめ歌をうたえ」「二種の糸で織った衣服を身に着けてはならない」など、なんで?と聞きたくなるような教えも、筆者は忠実に守ろうとする。
ところで、アメリカではこのような教えを守ろうとする人のために、通販やらなんやらが充実していて驚いた。
そんな日々が過ぎ、1年間の最後の月、二つの事件が起こる。
筆者はその時、聖書から何を得るのか?
一見してどんなにバカバカしく思える掟や信条、信徒たちに対しても、この筆者は誠実に向き合おうとし、何かを得ようとする。そこにとても好感が持てる。
全編ユーモア(アメリカンジョーク?)にあふれているので、とても読みやすい。くどいと思う人もいるかも?
Posted by ブクログ
ニューヨークに住む、ごく一般的な感性を持った人間が、率直に思ったことを(しかもちょっと面白く)書いているので、面白く読めました。
現代社会の仕組みに宗教がどのように関与しているのか、宗教がどのように対応しているのか、その一端が分かったような気がします。
著者自身が変化していく様子が時を追ってリアルに描かれていて、興味深かったです。
周囲の人間の意見が多様なので、面白かったし、きっとそれは普通の生活の仕方だと分からない部分だと思いました。
宗教にも本当に色々あるのだなあと、そして宗教の教えだけでなく信者の性質にもいろいろあるのだなあと感心しました。
そんなにいろいろの考え方の人がいる世界…広くて、深いです。難しくて、おもしろいです。
著者の人が、自分の頭で考えて日々を送っているのがよかったです。面白半分でない感じがして。
Posted by ブクログ
これも、体験もの。
『ぼくはお金を使わずに生きることにした』
に続いて、似たような傾向のものを手に取ってみたり。
最近は、こういうちょっと極端な体験型ルポがはやっているのだろうか?
現代版のロビンソン・クルーソーが増えるのは
個人的にも面白いし、頼もしい。
さて、これも『ぼくは…』にたがわず面白かった。
タイトル通り、聖書の掟に従って一年間生きる、というそこだけ抜き出すと
めっちゃファンダメンタリストな感じがするが、さにあらず。
ちなみに著者はユダヤ教なので、ここで言う聖書とは専ら旧約聖書(著者が言うところのヘブライ語聖書)のことだ。
新約の掟についての体験は後半の四カ月ほど。
600ページ以上ある本なので、手にとって読み始めるまでには非常にハードルが高いと思うけど、決して読んで損はしない。
考えさせられること大。
クリスチャンが言うのだから、間違いない。
p.317
「パイ生地にラードを使っているかどうかわかる?」
「使っていないと思いますが、確認します」
「ありがとう。ラードはだめなんだ」
「アレルギーですか」
「いや、レビ記にあるから」
そこで会話がぷつんと切れる。
p.381
聖書を自己啓発の書としてみるのはやめるようにといわれた。たしかに、そういう見方をすることが多い。宗教はいかにより多くの喜びをぼくに与えてくれるのか。ぼくの人生をより意義深いものにしてくれるのか。いかにぼくの子育てに役立ち、息子が将来、横領やゆすりたかりをしないように導いてくれるのか。
でも、宗教はそれ以上のもの。神に仕えることだ。
p.416
けれど、イスラエルは危険もはらんでいる。ぼくたちの中に眠っているファンダメンタリストが目を覚ます恐れがある。だれもが内に秘めているグル・ギルが表に出てきて、独善的な面が増す。ニューアーク空港でタクシーに乗ってすぐ、それを実感した。携帯電話で声高に話している歩行者を見て思った。どうせひとの悪口か自慢話だろう。うう、やだ。ぼくはああいう連中とは違う。聖書に従って生きている。あんな不信心なやつらよりずっとまし……。
そう、わかっている。こんな風に考えるのは全然聖書的じゃない。
Posted by ブクログ
ニューヨークに住む妻子もちの男が、聖書をできるだけ文字通りに実行するというプロジェクトを一年間実行した期間の日記。
聖書の教えに則って、進化論ではなく創造論を、天動説ではなく地動説を、今でも信じていて、そのために科学的発見を捻じ曲げて解釈しているというのには、非常に驚いた。聖書の解釈の違いによって幾つも宗派があって、輸血をしてはいけないと考える派閥もあるようだ。
上記のように、生活するうえで害になるような教え(解釈)や、その効果の意味が分からない記述(実がなるのに5年以上かかる果実しか食べてはいけない、混紡の服を着用してはいけない、など)もあるので、それを実行する様子はコメディのように感じられた。
祈りを捧げるのは、中でも人生を豊かにすることに繋がると思った。色んな出来事に感謝したり、出来なかったことを告白したり。あとは、嘘をつかないとか、自分がされてうれしいことを相手にもするとか。
あと、安息日という概念も現代に取り入れるとよいように思った。仕事をせずに、インターネットも使用せずに、自分自身と向き合う時間をとることで気付くこともあると思う。
プロジェクトが終了して、この一年間伸ばしていたひげを剃ったときに、久しぶりに奥さんと久しぶりにキスして素敵な気持ちになっているのがほほえましかった笑
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