百年の憂鬱

百年の憂鬱

1,100円 (税込)

5pt

4.0

物書き業のかたわらに週一回、ゲイバーを経営している義明。作家としてはすでに書きたいテーマを書き尽くしてしまった感を覚え、気鬱な日々を過ごしていた彼の前に、弱冠二十歳のハーフの美少年、ユアンが現われる。自分への無垢な好意に、暗い情動を突き動かされる義明。当然のように二人は関係を持つ。突然の僥倖に淫する義明だったが、彼には長年のパートナーがいた。
27年の年の差を埋めるように、すべてを欲しがるユアンと、そんな恋愛感情は長くは続かないことを知っている義明。若者のストレートな純愛と老獪な中年の恋愛は当然激しくぶつかり合う。
「どうやったって過去は手に入れることはできないよ」
「いや、俺は全部欲しい」
お互い傷つけ合い、貪り合うような恋。そしてついに終止符が訪れる──。

「これが男と女だったら、そこまで互いを追いつめたりしない気がするわ」(本文より)

...続きを読む

百年の憂鬱 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2014年03月27日

    作者は中村うさぎとの対談でこんなことを言っている。

    「主体的で、対等なジェンダー間での恋愛は果たしてうまくいくのか、自我と自我がジェンダーの差異を挟まずに剥き出しでぶつかり合ったときに、果たしてどういう関係性が可能なのか、というのが一つのテーマでした」

    この本で描かれるのは、中年のゲイ・義明と、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年02月23日

    「坑道を潤すような残響がある」とか言う20歳の男の子にはリアリティを一切感じない。最後のオチは私小説らしくていい。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2013年01月03日

    <あらすじ>
    作家業のかたわらゲイバーを経営する義明は、長年のパートナーがいながら、二十歳の美少年ユアンと関係をもつ。義明はユアンの純粋な愛情を狡猾に受け流しながら自らの渇きをいやすが、関係は少しずつ破綻してゆく。

    <感想>
    野村佐紀子さんによる表紙写真のまっすぐな瞳の少年が、ユアンのイメージに重...続きを読む

    0

百年の憂鬱 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める 小説

小説 ランキング

伏見憲明 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す