屍蝶(しかばねちょう)の沼

屍蝶(しかばねちょう)の沼

小説・文芸
605円 (税込)

3pt

3.0

中国地方の山間(やまあい)の町で起きた美少女惨殺事件。死体には犯人の猟奇的な刻印が残されていた。「羽室新報」の稲葉菜月は、かつての恋人でフリーライターの高野舜と事件を追うが、町に残る因習に阻まれる。やがて、新たな惨殺死体の発見を契機に、二十年前に隠蔽された〃謎〃に絡む驚愕の真実が浮上してきた。本格派の著者が、ホラーと社会推理を融合させた意欲作!

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    光文社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    光文社文庫
  • タイトル
    :
    屍蝶(しかばねちょう)の沼
  • タイトルID
    :
    226821
  • 電子版発売日
    :
    2013年11月19日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

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屍蝶(しかばねちょう)の沼 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今まで読んだ司作品の中で、ベストの1冊。なぜ今までこのような書き方をしなかったのかと首を傾げたくなるぐらいの出来。
    今回採用しているのは三人称叙述で、一尺屋シリーズの一人称叙述と違い、文体が格段に進歩していた。同じ三人称叙述の『首切り人魚~』と比べてもその違いは雲泥の差。
    今まではストーリーを語るというよりもプロットを語る、つまりパズルを解いているプロセスを説明しているかのような味気ない文章だったが、この作品では、いわゆる「じらし」の手法に磨きがかかり、その抑制した文章には張り詰めた緊張感が一様にあった。

    そして物語を彩る登場人物たちも、今までの諸作品には見られなかった個性があった。
    主人公を務めるしがないルポライターの高野舜と元恋人で「羽室新報」の社員、稲葉菜月の二人と、ほとんどサブキャラクターでしかないが、印象深い上司の松岡を始めとして、一部記憶が無くなるという症状を持つ能面師三村、梨花の担任のサラリーマン教師米沢、幻覚を見るという同級生の間宮弓子、家庭内確執を隠す仮面家族、原嶋一家とその家に勤める家政婦や用務員ともども。
    今までの作品では単に推理ゲームの駒の1つのようにしか語られなかった登場人物がそれぞれの過去にエピソードを孕ませることで深みを増したように思う。

    そして1人の少女の死が、戦後の毒ガス実験に繋がっていくという物語の展開も事件の背後に隠された驚愕の事実という事ではなかなか秀逸だ。

    いやあ、とにかくガラッと変わったというのが第一印象だ。

    おまけに今回作者目指したホラーと推理の融合という目標は達成していると思う。実際、色が黒ずみ、痙攣を起こし、人相が変形する奇病は恐ろしかったし、羽室町という町が大きなお化け屋敷のように変わっていくのも読みながら手に汗握った。

    しかし、しかしである。
    後半は急ぎ過ぎた。
    じわじわと雰囲気を盛り上げていった割には最後の真相が駆け足になってしまったようで、なんとも呆気ない(10歳の子供が犯人というのはちょっと肩肘張りすぎではないか)。
    最後もぶつっと切れてしまったような終わり方で、エピローグが欲しかった。今までの司作品では島田作品ばりのエピローグが特徴的で、時にはお涙頂戴的なそのエピローグが蛇足に感じていたのに、今回は逆にそれがないがために消化不良の感がある。

    前にも書いたように今回の文章は別人が書いたかのような出来映えである。
    が、しかしこれはようやく作品として読むに耐える文章を得たという事に過ぎなく、今からが実質的なスタートラインだろう。次回もレベルを維持している事を期待する。

    0
    2024年11月12日

屍蝶(しかばねちょう)の沼 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    光文社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    光文社文庫
  • タイトル
    :
    屍蝶(しかばねちょう)の沼
  • タイトルID
    :
    226821
  • 電子版発売日
    :
    2013年11月19日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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