1907年生まれの平岡養一は独学で木琴を学び、22歳で「木琴王国」アメリカへ渡る。NBC専属となり、毎朝15分のラジオ番組をもつようになる。やがて「全米の少年少女はヒラオカの木琴で目を覚ます」と言われるほどの人気を得て、日米開戦の朝まで11年9ヵ月もの間、放送を続けた。帰国後も『紅白音楽試合』(NHK『紅白歌合戦』の前身)に出場するなどして、国民的音楽家となっていく。音楽家が描く痛快な音楽家の物語。
ユーザーレビュー
Posted by ブクログ 2015年02月16日
宅間久義の名前を見つけたり、柳田邦夫との接点が示されたり。
一人の演奏家の人生は、当然、たくさんの人達と結ばれていく。
今も、ラジオから聞こえてくれば。
Posted by ブクログ 2013年12月28日
<気鋭のマリンバ奏者と往年の名木琴奏者が、時を経て邂逅する >
本書の主人公、平岡養一は、一世を風靡した木琴奏者である。
戦前、単身でアメリカに渡り、苦労の末に、放送局に職を得た。その後、10年の長きに渡って毎朝15分のラジオ番組で生演奏を担当した。戦況が進む中、平岡は日本への帰国を決意し、日米交...続きを読む