早稲田ラグビー 誇りをかけて

日比野弘

近年不振に喘ぐ早稲田ラグビー。６０年にわたって支えてきた元監督がその魂の真髄と再生への道筋を明かす。なぜ勝たねばならないのか、戦力に恵まれない中でどうしたら勝てるのか。具体的に示す。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: スポーツ・アウトドア / スポーツ
• 出版社: 講談社
• ページ数: 298ページ
• 電子版発売日: 2013年10月04日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 15MB

[ブクログ · ★★★★★]

(2014/2/4)
最近あまり日比野さんを見ないので、

てっきりラグビー解説も若返りなのかと思ったら

家業がたいへんだったようで、、、




そういう事情はさておいて、

この本は実に楽しい。

もちろん早稲田中心のラグビー観にはなるが、

何よりラグビーを愛している著者の気持ちが伝わって来て心地よい。




しかも著者のラグビー史を語る中で、

もちろん選手時代のそれはもはや伝説だが、

監督時代の激戦の数々は私の記憶にあるものがいくつも出てくる。

もちろん慶應との対戦、それも早稲田が負けた試合を取り上げてくれているのはありがたい。

全部上田昭夫さんがらみ。上田さんがSHでキャプテンとして、二度の監督として登場する。

若林の激走、生では見ていないんだよなー。

名勝負22番でスターティングメンバーが列挙されているが、慶應はもちろん、早稲田や関東学院で

いまはトップリーグで活躍する選手の名前を見るとまたうれしい。パナ、サントリー。。。




日比野さんはラグビーの戦術や技術についてはそんなに触れていない。

それよりラグビーを通じて得た友の話、これが何より羨ましい。




今後も日本ラグビーのために活躍していただきたい。

それは我らが上田御大にも言える。もう一度現場に出てきてほしい。

FM８８５でのファンサービスだけじゃもったいない！




第1章　早稲田の後輩たちへ

第2章　わがラグビー人生

第3章　早稲田ラグビー

第4章　名勝負22戦――歓喜と悔恨と

第5章　ライバルと仲間たち

第6章　楕円の魂




名勝負22選




１　第3回日本選手権試合　早稲田12-9八幡製鉄　1966/1/15

2　第8回日本選手権試合　早稲田30-16新製鉄釜石　1971/1/15


3　第9回日本選手権試合　早稲田14-11三菱自工京都　1972/1/15

4　第9回大学選手権決勝　早稲田12-13明治　1973/1/6

5　第51回早慶戦　早稲田11-3慶應　1974/11/23　慶應キャプテンSH上田昭夫　

　　（早稲田キャプテン石塚武生は日本代表で欠場）

6　第57回早明戦　早稲田21-15明治　1981/12/6　SO本城　CTB吉野　FB安田　明治No8河瀬

7　第18回大学選手権決勝　早稲田12-21明治　1982/1/4

8　第61回早慶戦　早稲田11-12慶應　1984/11/23　上田監督　松永組！

9　第63回早明戦　早稲田10-7明治　1987/12/6　堀越今泉　明治吉田　雪の早明戦

10　第24回大学選手権決勝　早稲田19-10同志社　1988/1/10　清宮堀越藤掛今泉

11　第25回日本選手権試合　早稲田22-16東芝府中　1988/1/15　東芝FB向井

12　第27回大学選手権決勝　早稲田13-16明治　1991/1/6　堀越吉田キャプテン　増保郷田

13　第72回早明戦　早稲田15-19明治　1996/12/1　中竹キャプテン　

14　第38回大学選手権決勝　早稲田16-21関東学院　2002/1/12　太田尾　山下　右京組　清宮対春口

15　第40回大学選手権決勝　早稲田7-33関東学院　2004/1/17　Ho青木　No8佐々木　CTB今村

　　　関東　13下村14北川15有賀

16　第41回大学選手権決勝　早稲田31-19関東学院　2005/1/9　首藤　五郎丸

17　第42回大学選手権決勝　早稲田41-5関東学院　2006/1/8　矢富　曽我部　畠山　豊田　関東No8土佐

18　第43回日本選手権準々決勝　早稲田28-24トヨタ自動車　2006/2/12　トヨタ難波遠藤　学生最後の勝利

19　第43回大学選手権決勝　早稲田26-33関東学院　2007/1/13　中竹新監督

20　第44回大学選手権決勝　早稲田26-6慶應　2008/1/12　SO山中　慶應　山田4年

21　第45回大学選手権決勝　早稲田20-10帝京　2009/1/10　豊田組　早稲田最後の日本一

22　第46回大学選手権2回戦　早稲田20-31帝京　2009/12/27　帝京SH滑川

[ブクログ · ★★★★★]

勝つことを真摯に探究し、妥協することなく努力し続ける。その繰り返しこそが、このチームのアイデンティティなのだ－。早大監督を４期務めた著者が、ラグビーにかけた熱い日々とワセダ復活への道程を綴る。

大学ラグビーシーズンが始まったので読んでみた。著者は都立大泉高校から早稲田大学で俊足ウィングとして活躍したそうで、早稲田の監督になってからもたびたび優勝した名監督だった。本書は氏が親しかった人たちが愛称でたびたび出てきて戸惑うが、それも愛情にあふれていて微笑ましい。全編ラグビー愛、早稲田愛にあふれた本。
（Ｂ）

[ブクログ · ★★★☆☆]

著者と言うよりは、早稲田ラグビーの歴史を綴る一冊。どちらかというと、早稲田ラグビー内部の人とファン向けの内容。
OB会の運営と在り方についての示唆はたくさんあり、大学部活動のOB会に携わっている人には、参考になる。

メモ: 「ラグビーの世界では、強い人、上手い人、経験豊かな人、詳しい人などはいるが、偉い人はいないのだ。」
好きだけど下手な人も加えてほしかったな