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慢性的な抑うつや不安の背景には何があるのか。本書は,慢性的な抑うつ状態を「状況恐怖」という視点から捉え直し,その理解と精神療法的介入の方法を体系的に論じたものである。
状況恐怖とは,「どう対処してよいかわからない」という無力感(対処不能性)と,「先が予測できない」という予期恐怖(予測不能性)からなる感情体験である。本書は,この状況恐怖が対人関係と仕事・生活などの活動における二重の悪循環を生み出し,慢性的な抑うつや不安を持続させることを示す。
治療の基本原則は「人より活動(作業)」という視点である。対人関係の改善を直接目指すのではなく,自ら主体的に取り組むことのできる活動への関わりを軸に,状況を対処可能かつ予測可能なものへと再構造化する。そして,「できないこと」を受け入れ,「できること」に力を注ぐ〈創造的あきらめ〉を通して,健康な力への気づきと行動変容を促していく。
慢性抑うつの精神病理や治療技法に加え,思春期から中年期までの症例,さらに遷延性悲嘆症,トラウマ関連の慢性抑うつ,自閉スペクトラム症(ASD),注意欠如多動症(ADHD),慢性の内因性気分変調(双極症II型を含む)など,多様な病態への介入を豊富な事例とともに解説する。従来の外来森田療法を発展させた「状況の再構造化」という実践モデルは,メンタルヘルスの臨床に携わる専門職に新たな視点と実践的指針を示す一冊である。
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ビジネス・実用
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