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お嬢様学校に通う真面目系少女のかすみは、本に挟まれた手紙から、顔すら知らない相手と「エス」文学のような姉妹関係を結ぶ。紆余曲折ありつつも、お姉様と出会うことが叶ったかすみだが、とある事実が判明する。
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Posted by ブクログ
互いに正体を知ってしまった、思い描いていた年齢差ではなかった。待ち合わせ場所へ行かないという裏切りも有った それでも二人はエスの関係を続けるんだぁ… これって別の意味で倒錯的な関係が継続されると受け取れるのか 本作の底流にある『花物語』は少女達の友愛が描かれた物語。けれど現代においては同性愛を肯定...続きを読むする風潮が広がっている関係から、『花物語』のような関係が必ずしも特別は言い切れない時代となっている それだけに”お姉様”が後輩で”妹”が先輩という年齢差を承知の上で、他者にその関係を隠した上で友愛を続けようとする二人の在り方は多少の倒錯感を含む事に成るね ここで面白いのは登場当初こそワタワタした感が強かった晴世がかすみから「お姉様」と呼ばれ求められる内に本当に”お姉様”っぽくなっていく点か。それは演技を超えた不思議な在り方であるように思える けれど、対するかすみの方は演技の先にある在り方として”妹”っぽくなったのかというと、どうにもそのように感じられなかったりするんだよね 晴世の手が触れる度にドギマギし、彼女の言葉に感極まり…。それらはかすみが自然な言動をしているようにしか感じられない。だからこそ”お姉様”を前に不安を吐露する彼女の姿は”お姉様”に甘える”妹”の姿というより元々かすみが抱えていた不安感が表出したものであるように感じてしまう ただ、晴世は結構な同性キラー過ぎる気もするけどね!カーテンに隠れて『二人きり』の世界を演出する姿なんて本当に”お姉様”のようにしか見えなかったよ! こういう娘と逢瀬を重ねればかすみが彼女に心乱されていくのは当然というもの ただし、二人の関係には表に出せない問題点が隠れているね。エスとしての関係を他者に明かせないというのは勿論あるけれど、少しずつ晴世に対して本気になっていくかすみに対して晴世はまだ無邪気にエスの関係を楽しんでいるかのような印象が拭えない そうした一端が8話の抱擁に現れたのだろうし、晴世に本来の手紙の主を会わせようなんて余計なお節介に繋がってしまったのだろうし てか、手紙から始まったエスの関係に先人が居たとは想いませんでしたよ…。文通という面ではかすみと晴世二人だけの関係である点は変わりないけれど、『花物語』に挟んだ手紙という在り方としては二人だけの世界ではなかったようで そして露わになったエスの先人・沙頼の話はどう受け取るのが正しいのやら…… 他の女生徒にもエスの関係を促すかのような遣り口がまず意図が見えないし、「大切な人」である瑞喜に対して今はどのような感情を抱いているのか全く読めやしない 当初は名前すら把握していなかったし、エスの関係を求められたのだって彼女を通して至りたい境遇が有ったから。でも、その後は少しずつ瑞喜に魅せられていった。それは少女愛としてはお手本かのように麗しい物語 学園を舞台に行われていたエスの関係がそれぞれの進路を意識する内に破綻したのはある意味当然の成り行きで それでも予想を超えたのは瑞喜が見せた怒気と凶刃か。彼女の中では学園を卒業してなお、エスの関係に縋らなければ心の安定を得られなかったのかな… 本編の時期的に沙頼は既に進路を決定している筈。結局沙頼はどのような道を選んだのか?彼女が提案したダブルデートはどのようなエスの未来をかすみ達に見せる事になるのか 沙頼との出会いがかすみと晴世に破綻の未来を齎しそうで少し怖いね……
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