答えのない世界を生きる

答えのない世界を生きる

小説・文芸
1,980円 (税込)

9pt

常識から目を覚ますために。大いなる知性が紡ぐ「考えるための道しるべ」

本書は、2003年に現代書館から上梓した『異邦人のまなざし』の改訂版である。出版から15年近く経ち、学問や大学に対する私の思いは少なからず変化した。新たに考えたことを加筆し、私のフランス生活を再び反省してみた。そして自伝的性格の強かった原著の内容を一般化して、考えるための道しるべとして書き直した。異邦人や少数派が果たす役割をより掘り下げ、開かれた社会の意味を考察する。(「はじめに」より)

今日の異端者は明日の救世主かもしれない
中世の宗教裁判や魔女狩り、ナチス・ドイツ、ソ連、中国の文化大革命、カンボジアのポル・ポト率いるクメール・ルージュ、そして大政翼賛会や特別高等警察も、正しい世界を作ろうとした事実を忘れてはならない。正しい世界の構想を誤ったのではない。普遍的真理や正しい生き方がどこかに存在するという信念自体が危険なのだ。(本文より)

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    祥伝社
  • タイトル
    :
    答えのない世界を生きる
  • タイトルID
    :
    20059981
  • 電子版発売日
    :
    2023年05月16日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

答えのない世界を生きる のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    作者の思考されたものではなく思考の仕方が自伝がてら語られる。
    答えのない、正しい答えが存在しない世界だからこそ問い続けなければならないこと、この世界を異端、異邦として見つめることで、画一化される正しさに疑義を与える。
    今、この世界に生きるとき、大事な姿勢。

    0
    2024年04月18日

    Posted by ブクログ

    「解のない世界に人間は生きる。・・・
         (中略)
    ・・・考えることの意味を知ることが重要だ。」

    この世界で生きていく上での答えなどない。
    自身の問いに向き合えているのか、そう著者に問われている気がした。

    とても読みやすく、何度も読み直したい本だ。

    0
    2024年01月12日

    Posted by ブクログ

    同著者の『社会心理学講義』や『責任という虚構』読もうとしたが重かったので、ちょっと寄り道。紆余曲折の末にフランスで社会心理学者として教鞭を執った著者の半生を振り返った本。
    異文化の中で培った普遍性を疑う感性から見た世界を綴る。

    「文科系学問は役に立つのか」という章の〆の一文が象徴的だった。
    「文科系学問が扱う問いには原理的に解が存在しない。そこに人文学の果たす役割がある。何が良いかは誰にも分からないからだ。いつになっても絶対に分からないからだ。(···)技術と同じ意味で文化系学問の意義を量ってはいけない。」

    文科系学問の意義は「人間の原理的な限界に気づく」ことにあるいう。
    その認知は知識の矛盾により生じるが、一方で知識は世界を疑うことを忘れさせる。文科系学問は絶対的な解がない故に、人をこの認知へと到達させる。ここまで理解して、この著者による今の人文学への批判を読んでみたいと思った。

    「海外旅行をして人生観が変わった」とよく聞く体験談は、その感性が自身の文化を擦り合わせた末の「矛盾」によるものか、その土地の文化への「服従」によるものかによって全く違う意味を持つのだろうなとも感じた。

    自己内である程度のアイデンティティを確立してはじめて、異文化や他者と触れた時に「矛盾」が生まれる。そうして初めて単体では成立するが共存し得ないロジックの存在を認知することができ、解がない問いの存在を理解する。
    昨今の世界からは、その前提意識が抜け落ちているなと思うなどもした。

    0
    2022年06月08日

    Posted by ブクログ

    考えるとは悩むこと。
    人は他人の頭で考えることができないのだから、借り物の知識だけでなく、”不思議だな”と思うことをしつこく追及していくしかない。しつこく悩み考えるなかにスッキリした瞬間があらわれる、たとえそれが大したことない”なーんだ、そんなこと当たり前じゃないか”と言えるものが、実は思考の結果だ。
    劣等感と劣等は違う。理想と現実の乖離があるからこそ悩む。悩みが多いということは野心を持っているということだ。
    本書を読んで、目の前が明るくスッキリしたという読者は少ないだろうが、確実に自分の体内に小坂井さんの毒素が回っていくとこは実感できる。

    10年後にまた再読したい。

    0
    2022年01月07日

    Posted by ブクログ

    尊敬する出口治明氏が推薦しているので読んでみた。
    近代以前ならば、物事の是非を判断するのは「神」だったが、近代では人間が決めなければならない。
    「人間が決める以上、その先に待つのが〈正しい世界〉である保証はない。」
    知識の欠如ではなく知識の過剰が理解の邪魔をする。ペルーの農村の話は分かりやすかった。
    名言がたくさんあって、メモを取るのが忙しかった。
    「行為が正しいかどうかは社会的・歴史的に決まる」という言葉に唯幻論を思い出してたら、中盤で岸田秀氏の名前が出てきて嬉しい。
    難しいけどおもしろく読めた。血肉になるまで何度も読み返したい。

    0
    2021年07月08日

    Posted by ブクログ

    マイページ毎に脳震盪が直撃するような感覚になる稀有な本。

    自分の頭で考えることの重要性を謳われて久しいが、真に考えるということを今までにないほど、ストレートにぶつけてくる。

    自身の思考枠にヒビが入る。
    それは痺れるような快感だ。

    何なんだこの本は。
    畢竟、独学に勝るものなし。

    0
    2019年03月24日

    Posted by ブクログ

    ライフネットの出口氏がゴリ押ししていた本書。国際人というのは、どこにいても自然に生きられる人であるのに対し、異邦人とは、どこにいても周囲に常に違和感を覚える人。普遍的な心理や正しい生き方など存在しないという前提のもとに、ひたすら問い考え続ける生き方について説く。主観と客観、内側と外側、人生におけるあらゆるフィールドで「線を引く」という行為について大いなる示唆をくれる本。

    0
    2018年09月02日

    Posted by ブクログ

    ライフネット生命の出口会長推薦の本。少し前から読みたいと思っていたが、出張の移動時間を利用して読むことができた。作者の学問へのスタイルを形成する要因となった後半部分の作者の半生が、かなりぶっちゃけた内容が続くので、ぐいぐい引き込まれていく。後半スピードアップする感じだ。面白いおっちゃんである。
    自他ともに学際的だと思っているところもあり、色々な分野に置き換えて考えることができる内容がある。作者は自分自身の存在価値として、むしろ学際的であるべきとも考えており、まさにイノベーションの定義と同じだなと感じた。また「究極的真理や普遍的真理は存在しない」という現在の哲学の立ち位置を踏まえて、いかに問いを設定するのかというところが、他の方が書いた本を読んで感じることのないところである。
    授業でなく、学ぶなら本を読めという話も通常の論調とは異なるけれども、根底の考えは出口さんが話されていることともつながっていると思うので、出口さんが評価されているのも分かる気がした。
    当然と思われている前提を疑うところから斬新な理論が生まれる。無意識に前提としているものや、常識と思っていること、確証バイアスなどによる矛盾する情報の遮断など実践は難しい。私も日常の中で実践できるようにしていきたいと思った。

    0
    2017年09月14日

    Posted by ブクログ

    自分の頭で考え自分の言葉で話すこと、価値観の崩壊を恐れないこと、多面的にものごとを捉えるようにすること
    人生を考え直す良いきっかけとなりました
    人とたくさん議論を交わせるようにしていきたいです

    0
    2022年01月31日

    Posted by ブクログ

    『責任という虚構』を読み、小坂井氏の考えに強く惹かれて読むに至った、2冊目。

    『責任という虚構』に比べると論旨は散逸しているが、第二部、小坂井氏のアルジェリアやフランスでの悩みや苦労話は、彼の考えを理解するにあたって大変興味深かった。
    自分も海外での生活及び留学を経験したことがあるため、小坂井氏の悩みは身体的にも共感する部分が多々あった。海外で生活しないと分からない部分は多分にあり、また母国から距離を取ることによって見えるものもある。
    常識は目を眩ませるが、だからこそ、常識の不条理に気づかされる異文化環境に生きることは、それ自体に意義がある、という点はその通りだと思う。

    本書と『責任と言う虚構』のどちらにも記されていた、「地獄への道は善意で敷き詰められている」という言葉の趣旨が未だ掴めないため、引き続き彼の著作を読んでみたいと思う。

    0
    2020年02月05日

答えのない世界を生きる の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    祥伝社
  • タイトル
    :
    答えのない世界を生きる
  • タイトルID
    :
    20059981
  • 電子版発売日
    :
    2023年05月16日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める エッセイ・紀行

エッセイ・紀行 ランキング

小坂井敏晶 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す