優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 第二部 これが森口だ!

優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 第二部 これが森口だ!

110円 (税込)

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「ひとりの作家志望者が魂を込めた作品には、これくらいの返事しないとカッコつかないよなー」

『告白』は失敗しています。
少なくとも文芸的には失敗作ですが、だとしても、大切な観点と内容を持っています。「事件につぐ事件、暴力につぐ暴力」より「イヤミス」より、大事なものがこの作品にはあります。
きっと湊はそれを書きたかったはずだし、読み手もそこに引っかかったはず、というのがカズノの立場ですが、そんな話をこの部から始めました。始めたらどんどん長くなりました。嗚呼。
けどまあ入魂うんぬんはともかく、一冊の読書に感じたり思ったり考えたりすることって、原稿用紙1000枚くらい軽く超えません?

【目次】
四章 イヤミな森口
1 「聖職者」の印象と『告白』への二つ目の注文
2 森口のイヤミの謎
3 てことで実際、森口はいつからイヤミになったのか?
4 そんな森口について考えたいこと
5 湊に書いてほしいもの

五章 森口の熱血嫌悪
1 熱血への矛盾──それは愛?
2 愛ははかない
3 そこまで言います?

六章 森口と被害者
1 森口は被害者
2 被害のインフレの残念
3 森口は何を問題にしたがっているのか?
4 被害者の加害欲求

七章 森口の受け身
1 森口の受け身
2 「好き」を抜かせる人
3 不自然=自然ではない森口の内実

八章 『告白』のリアリティ──優等生の孤独
1 『告白』のリアリティ
2 優等生の孤独──優(い)等(い)生(コ)でいるのはつまんない
3 優等生の歴史
4 優等生の孤独の背景──このように優等生はつまんない
5 「まじめな優等生に私は味方する」

【著者】
宮崎研治
1968年、横浜生まれ。高卒。書籍製作者・校正者、出版レーベル・カズノpub.運営。

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優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? のシリーズ作品

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  • 優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 序部 はじめの知識的
    100円 (税込)
    「おろ、これなに? 本?」 はい、どうも。カズノです。 今回は、「本について考える」本です。 別に「本とは何か? 文字言語とは?」とか、「グーテンベルクの印刷技術で誰もが聖書を読めるようになった、それこそ『本』の発端であり今も変わらぬ意義であって…」とか、そういう話じゃないです。 「おろ、この表紙、タイトルも著者名もないじゃん。なにこれ、これ本?」とか、そういうレベルから本のことを考えてしまう人──考えられる人と、本を考える本です。ふざけていません。本気です。きみこそどくしゃだ! な本です。 ※湊『告白』のネタバレあり 【目次】 序一 知ろうとしないコ  1 知ろうとしないコ  2 直樹の不自然──「自分」という存在から考えてみる  3 直樹の個性から考える  4 ところで湊の勘違いのこと──血液を飲んでHIVに感染するの?  5 ところで直樹のバカ  6 調べること、知ること、知識的であること  7 ひとまず『告白』はこういう本 序二 考えない人  1 「考える」の練習  2 「考える」の復習──考えることと感じること  3 湊の誤算。またもや  4 再び「考える」の練習──森口に完全犯罪は可能か?  5 ミステリー読書から学ぶもの  6 考えることの無力感 【著者】 宮崎研治 1968年、横浜生まれ。高卒。書籍製作者・校正者、出版レーベル・カズノpub.運営。
  • 優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 第一部 後味の悪さの研究
    110円 (税込)
    よく考えると不思議です。なんでイヤミスはいやーな感じ『しか』残せないのでしょう? イヤミスを考えました。 それでやっぱ『告白』の場合、「小説が下手!」というのが「いやーな感じ」の原因の気がします。だってそうです。「いやーな感じ『しか』残せない」のがイヤミスだとしたら、「いやーなとこ以外はダメ!」にしかなりませんでしょう。 という、どうでもいいといえばどうでもいい研究をしているのですが、「そもそも読者をいやーな気持ちにするつもりなど湊には無かった。そんな作家じゃない」という推論も出してます。はい。 【目次】 一章 「聖職者」の凄味と後味  1 「聖職者」の凄味とミステリーの弱さ  2 「聖職者」の不出来とミステリーの形  3 「聖職者」の後味とミステリーの正義 二章 「聖職者」は『完全自殺マニュアル』に似てる  1 「聖職者」と『完全自殺マニュアル』騒動  2 曖昧さにも色々ある。少なくとも二つはある  3 にも拘わらず決定打は無い。にも拘わらず決定打はある(気がする)  4 衝撃的な背徳性の副作用(てか主作用) 三章 歴史という大きなふところ  1 この結末は後味がよくない、と歴史も言う  2 「こっそり血液」とはそもそも卑怯である  3 ところで森口はどこまで本気なの?  4 古い歴史は案外今風の理想であり、今風のドラマは案外に旧態依然である  5 森口はせこい 【著者】 宮崎研治 1968年、横浜生まれ。高卒。書籍製作者・校正者、出版レーベル・カズノpub.運営。
  • 優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 第二部 これが森口だ!
    110円 (税込)
    「ひとりの作家志望者が魂を込めた作品には、これくらいの返事しないとカッコつかないよなー」 『告白』は失敗しています。 少なくとも文芸的には失敗作ですが、だとしても、大切な観点と内容を持っています。「事件につぐ事件、暴力につぐ暴力」より「イヤミス」より、大事なものがこの作品にはあります。 きっと湊はそれを書きたかったはずだし、読み手もそこに引っかかったはず、というのがカズノの立場ですが、そんな話をこの部から始めました。始めたらどんどん長くなりました。嗚呼。 けどまあ入魂うんぬんはともかく、一冊の読書に感じたり思ったり考えたりすることって、原稿用紙1000枚くらい軽く超えません? 【目次】 四章 イヤミな森口  1 「聖職者」の印象と『告白』への二つ目の注文  2 森口のイヤミの謎  3 てことで実際、森口はいつからイヤミになったのか?  4 そんな森口について考えたいこと  5 湊に書いてほしいもの 五章 森口の熱血嫌悪  1 熱血への矛盾──それは愛?  2 愛ははかない  3 そこまで言います? 六章 森口と被害者  1 森口は被害者  2 被害のインフレの残念  3 森口は何を問題にしたがっているのか?  4 被害者の加害欲求 七章 森口の受け身  1 森口の受け身  2 「好き」を抜かせる人  3 不自然=自然ではない森口の内実 八章 『告白』のリアリティ──優等生の孤独  1 『告白』のリアリティ  2 優等生の孤独──優(い)等(い)生(コ)でいるのはつまんない  3 優等生の歴史  4 優等生の孤独の背景──このように優等生はつまんない  5 「まじめな優等生に私は味方する」 【著者】 宮崎研治 1968年、横浜生まれ。高卒。書籍製作者・校正者、出版レーベル・カズノpub.運営。
  • 優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 第三部 学校と暴力と優等生
    119円 (税込)
    優等生のいいコたちは、なぜ今そうも孤独なのか? ──在野の橋本学派による「現代日本国民史〜優等生編」 「たまたま勉強ができたという、たったそれだけのことで、なんでここまでひどい目にあわないといけない?」 いつからか優等生は肩身の狭い思いをしています。世間でも家庭でも、なんと学校でも。なぜでしょう? だって「優等」なのに。 優等生の孤独と苦痛、そんな彼/彼女の暴力を俎上に上げたのが湊の『告白』です。「優等なはずなのに、なんでこんなことになっちゃうの!?」──これこれこうしてなっちゃうんです。 在野の橋本学派が解き明かす、「現代日本国民史〜優等生編」。 ※そんな学派はありません。 【目次】 九章 優等生とはこういうもの  1 いかにして人は優等生になるか  2 なぜ優等生は勉強を頑張るのか  3 学校社会の成立  4 教育ママの消滅と女のマザコンの誕生  5 男のファザコンも生まれたりする 十章 学校の暴力と暴力のある学校  1 65世代  2 学校の暴力の変遷  3 いじめ  4 いじめの生んだもの 十一章 優等生と暴力  1 学校の暴力と優等生  2 優等生の暴力性──犯行  3 優等生の暴力性──同情  4 森口とイヤミの関係、再び 十一・五章 優等生と暴力(補)  5 学校の暴力と優等生の暴力  6 『告白』の矛盾。不出来。ひどさ  7 余談。  8 学校の中の優等生  9 たまたま勉強ができたという、たったそれだけのことで、なんでここまでひどい目にあわないといけない? 十二章 再び、優等生とはこういうもの  1 調べられない人  2 自分の無くされかた  3 再び、自分と役割がくっついてしまうことのこと  4 森口は会社人間  5 「女に学はいらない」 【著者】 宮崎研治 1968年、横浜生まれ。高卒。書籍製作者・校正者、出版レーベル・カズノpub.運営。
  • 優等生のやめかた (今さら)『告白』湊かなえ、本屋大賞だいじょうぶ? 第四部 読書という文化
    119円 (税込)
    打鍵がはずめば論理がうたう「読んでも読んでも読書は終わりませんな」 「どうしてこの音がここにあるのか。全体のなかでどういう役割を果たしているのか。  あ!そうか!とわかる時がいちばん楽しい。意図の根底に少しだけ触れた、気がするから。」 と話したのは鈴木祥子です。 「考えることは危険だ。  でも、考えないことよりはるかに安全だ。」 とは江國香織です。 どっちをエピグラフにさせてもらおうかなー、と迷いました。筋金入りの不良少女対決というか、楽しい逡巡でしたけど、今回は祥子さんver.です。香織さんver.はまた今度やります。 何を「考える」したかは目次参照。 【目次】 十三章 優等生のなれのはて(1)  1 考えていた人  2 考えるのをやめた人  3 『告白』の趣向。その成功的発想と失敗的事実  4 文芸版・野島伸司と言うかなんと言うか、惨敗  資料 『告白』ツッコミどころ 十三・五章 優等生のなれのはて(2)  1 結局のところ、森口は誰の味方だったのか  2 ただの優等生が必要とするもの。そしてこれが『告白』の姿  3 『告白』の怖さと痛み  4 優等生のなれのはて。またはなんで森口は倫理にこだわるのか 十四章 読書という文化、自分という流行り  1 結局のところ、森口とは誰なのか  2 本屋大賞に問う──書店員でもあるあなたに問う  3 「田舎者」の勘違い  4 正しい本の読み方  5 そもまず、なんで正しい本の読み方を覚える必要があるのか  6 森口の得たもの。と言うか得られなかったもの  7 書店員に問う。てかまあちょっと聞いてくださいよ 終章 つよい人 【著者】 宮崎研治 1968年、横浜生まれ。高卒。書籍製作者・校正者、出版レーベル・カズノpub.運営。

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