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上空数万メートルを旅して、雲をつくり雨を降らせ、ときに宇宙まで飛び出す……?
驚きの生命体「大気微生物」の世界へようこそ!
人が吸いこむ微生物の数は、1日平均125万個にも達する。
目には見えないが、空気中には多くの微生物が飛び交っているのだ。
人類に最も身近な微生物である彼らは、我々の健康のみならず気候にすら影響を与え、
砂漠と海を繋いで物質循環にも貢献し、生命の起源と進化にも重要な役割を果たしてきた。
さらには宇宙に飛び出し、新たな惑星の生命誕生のきっかけになる可能性すらあるのだという。
いま、様々な研究分野で注目される「大気微生物」とは一体何者なのか?
「空飛ぶ微生物ハンター」の異名を持つ、研究の第一人者が徹底解説!
【本書の内容】
第1章 大気微生物とは何者か――もっとも身近な微生物の正体
第2章 大気微生物はどこから来てどこへ行くのか――砂漠・海・森からはじまる過酷な空の旅
第3章 気候を変える大気微生物――雲をつくって生息域を拡大する生存戦略
第4章 物質を循環させる大気微生物――砂漠と海をつなぐ配達人たち
第5章 人類と大気微生物――新型コロナから納豆菌まで
第6章 宇宙を旅する大気微生物――生命の起源と進化に果たした役割
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Posted by ブクログ
大変面白く興味深い内容の本だった。まさにこんな世界があるんだ、と言う驚きと、生物と言うジャンルを超えて地球の歴史、人類史にまたがる視点が良かった。今まで、私が受けてきた教育と比較してこう言う視点からのアプローチは夢が広がり新しい視点から研究を始められるのでは無いかとワクワクする気分にさせられる。
私は全く違う世界で生きてきたけれど、こういう視点の違いから、自分の世界を点検し、新しいアプローチの方法を考えて残りの人生をポジティブに生きたいと思った。
それにしても、ジャンルの全く異なる本を読む楽しみは大人になってこその楽しみであるように思う。
Posted by ブクログ
大気中に微生物が漂っている――その事実だけでも十分に驚きでしたが、本書でさらに興味深かったのは、その微生物が地球の気候や私たちの健康、さらには生命の起源にまで関わっている可能性が示されていたこと。
これまで「空気」は微生物がただ運ばれる場所だと思ってたが、本書では、大気そのものが微生物の生態系であり、雲や雨の形成、植物との共生、炭素循環など、地球規模の現象に微生物が深く関与していることがわる。特に、細菌が氷の核となって降雨や降雪を促したり、キノコの進化が地球の炭素循環を大きく変えたりしたという話は、とても印象に残った。
終盤では生命の起源についても、大気中での化学反応や隕石由来の金属を絡めた仮説が紹介されており、「空を飛ぶ微生物」というテーマが、生命の始まりへとつながっていく構成には引き込まれた。
微生物学だけでなく、気象学、地球科学、進化学までを横断しながら、「目には見えない微生物が地球を支えている」という壮大な世界観を楽しめる一冊。普段何気なく見上げている空への見方が少し変わる、知的好奇心を刺激してくれる本です。
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