永遠猫の祝福

永遠猫の祝福

1,870円 (税込)

9pt

「生きるのに、誰かの許可なんて必要ない」
――400年を生きる猫が導く、令和最愛のおとぎ話。

人の間に生き、なによりも深く人を愛した猫は、今日も誰かの心に「生きる意味」を問う……。
愛情への渇望に揺れる、母と二人暮らしの中学生・景奈がある日出会ったのは、尻尾の長い、ベージュと黒のマーブル模様の猫だった。
エルと名乗る「彼」は、舐めて瞬時に傷を癒やし、人語を操る不思議な力を持っていた。
「私はもう四〇〇年 生きている」

なぜか老いもせず、病に倒れることもなく。
永遠にも似た時間を生きるエルが、母や友との向き合い方に悩む景奈に問いかけた言葉とは――。

「彼」は、ほかにも様々な事情を抱えた人々と時間を共にする。
仕事も人間関係もすべてが嫌になり自死を考えるアラサー会社員男性、
父親の死を看取れなかったことを後悔し続ける50代の豆腐屋2代目男性、
病を患い余命宣告を受ける心優しい80代女性……。
これは巡る季節の中、傷つき迷える人々にそっと寄り添い、希望の光を灯す奇跡の猫の物語。

作家デビュー10周年記念!
ドラマ化ヒット『さよならの向う側』の著者が贈る、渾身の書き下ろし最高傑作!

どう生きるのか、そして、どう死ぬのか――。
「奇跡の猫」が、人々の生と死に寄り添い、生き方と死に方、生き様と死に様について、大切なことを教えてくれる物語。
ヒューマニズムの名手・清水晴木が贈る、後世に残したい感涙ファンタジー!

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「人生は美しい刺繍を裏側から見ているようなもの」

    絡まった糸、切れた糸、綺麗な糸、それらが混じりあって完成した美しい刺繍

    人は最後に出会う美しさ、「生きる意味」に出会うために生きていると思う

    生きる意味に出会えた時、まるで魔法がかかったかのように「美しい刺繍」が完成する
    その美しさは何年経って

    0
    2025年09月10日

    Posted by ブクログ

    400年も生き続けている永遠猫のエル。
    人生に行き詰まった人のところに、ふらっと現れてそっと手助けしてくれる。
    猫なのに人の言葉が話せるのだけど、その言葉の一つ一つがグッとくる。さすが400年生きているだけある。
    大人にもすっと入ってきやすいファンタジーだった。何か悩みのある中高生にも、そっと寄り添

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    酸いも甘いも噛み分けた、生存歴400年の永遠猫エル。彼が傍にいるだけで、傷つき迷える人々の心は癒され、救われてゆく…輪廻転生を隠喩した、第一話と第四話がリンクしている構成が最高。人間を超越した、動物の未知なる力は本当に素晴らしい。



    0
    2025年10月14日

    Posted by ブクログ

    春夏秋冬の4章で話が展開していって、最後の数ページで物語の構造を理解した時に感動した。
    生き様と死に様。
    人の言葉を話せる猫が、400年も生き続けている中で
    初めて生きる意味を見出した時、「生」と「死」について考えさせられた。
    ファンタジーなはずなのにテーマや内容は超リアリティで、最後の冬の章は何発

    0
    2025年10月04日

    Posted by ブクログ

    400歳のネコがふらりと現れて、生きることに思い悩む人に静かに寄り添ってくれる。

    「生きる意味は、周りの人が見つけてくれる。あなたがいるからこれからも生きたいって」

    私も自暴自棄になっていた時期があったが、親のことを思うと、踏みとどまれた。子供もこれから沢山の困難に直面すると思うが、私のことを思

    0
    2025年09月25日

    Posted by ブクログ

    400年生きる“永遠猫エル”が出会う人たちとの日々が、春夏秋冬の4章に分かれて紡がれる。

    『春』は、わたしのための物語か?そう思わずにはいられないほどに、心の深いところを揺さぶられた。
    死に様だけが残るなんて悲しいな。生き様を思えば、あたたかな愛も喜びも確かにあったよなって思うと涙がぽろぽろ。

    0
    2025年09月15日

    Posted by ブクログ

    「春」「夏」「秋」「冬」
    4話収録の連作短編集。

    生と死に真摯に向き合った心に染み入る作品だった。

    ある日を境にクラスメイトから爪弾きされてしまった女子中学生、パワハラ上司に耐え切れず自死を考える男性、父親の最期を看取れなかった後悔に苛まれる息子、余命宣告された女性。

    彼等が、400年生きてい

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

     心が暖かくなる連作短編集でした。永遠猫のエルと縁を結んだ人たちの再生の物語だなと思いました。
     生き方と死に方、生き様と死に様。深く考えさせられました。

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    6冊目の清水晴木さん。
    こちらは作家デビュー10周年記念作です。

    ベージュと黒のマーブル模様の400年生きてきた猫のエル。彼が出会ったのは…
    母やクラスメイトとの関係に悩む女子中学生。
    パワハラにあい自死を考えるアラサーの会社員。
    父の死を看取れなかったことを後悔し続ける豆腐屋。
    余命宣告を受け入

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    400年生きている猫のエルは、人間と喋ることができる猫。

    中学生活と、家族関係に悩む、少女。
    会社で、パワハラを受け続けて、朝が怖い男性。
    父の最期を看取れなかったと後悔する男性。
    余命宣告を受けて生きる女性。

    そんな人たちの前にエルはひょっこり現れて、寄り添い、光を灯す。


    0
    2025年09月20日

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