賽の河原 ――供養の宗教学

賽の河原 ――供養の宗教学

935円 (税込)

4pt

3.8

死別した、愛する人はどこにいってしまったのか。人間はその答えを求めて、死後の世界についてあれこれ考えを巡らせる。日本では、亡くなった子どもの行先として、独自の「賽の河原」が考えられた。著者は、10年以上にわたって、死者の口寄せなどで知られる津軽地方の「シャーマン」たちの調査をしてきた。本書は、「和製の地獄」とも言われる賽の河原を中心に、日本の供養を考えるものである。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

賽の河原 ――供養の宗教学 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    川倉賽の河原地蔵尊などのフィールドワークや一般の人々の供養実践の調査に裏打ちされた、供養ということの性質を論じる。イタコの口寄せはマスコミに作られたイメージとは全く異なり、聞く方にリテラシーを要するものである事、供養する側にとって死者とは何か、向き合い方やそのイメージが技術・社会の進展によって変容し

    0
    2025年08月24日

    Posted by ブクログ

    天皇が神様だなんて、本気で信じている人はいなかった。このように、「信じているフリ」という現象は、身体的かつ直感的な心霊スポットにおける〝身震い“のように、理性と切り離されて慣習的に引き継がれている。死んだらどうなるのだろう、というぼんやりとした不安に対し、ぼんやりとした答えを誰しもが持っている。宗教

    0
    2025年09月06日

    Posted by ブクログ

    賽の河原とイタコを主題に、アカデミックな論考でしっかりと読ませてくれる良い新書。
    もう戻って来ない、でも忘れられない死者への供養は、生者供養(グリーフケア)でもある。それが故に、供養のカタチが時代性に左右されるのは当然であるとしたうえで、今日の現世&忘却への恐れありきの供養に対し、「あの世」

    0
    2025年08月21日

    Posted by ブクログ

     宗教社会学の立場から、これまで人々がどのように死者を供養してきたかを振り返りつつ、死者と生者のこれからを展望する内容。亡くなった子どもたちが向かうとされる賽の河原の初出は室町時代であり、江戸時代に地蔵信仰とともに広まっていく。日本のあちこちの河原で石が積まれ、なかでも青森県五所川原市金木町の河原の

    0
    2025年08月19日

    Posted by ブクログ

    <目次>
    はじめに
    第1章  口寄せとは何か
    第2章  供養と賽の河原
    第3章  津軽の地蔵と川倉賽の河原の祭り
    第4章  あの世で成長する子ども
    第5章  生活の中の死者
    第6章  供養の現在

    <内容>
    「賽の河原」というより、副題の「供養の宗教学」がメインの話だね。現在の社会や世界と比較して、

    0
    2025年08月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    津軽地方の「イタコ」と各地の“賽の河原”へのフィールドワークを基に、供養(という儀式あるいは慣習)を通じて日本人ならではの死生観、宗教観まで考察。日常当然のように仏前や墓前で手を合わす行為の意味を改めて考える1冊。

    現代の多様化した弔い方、供養の在り方による「彼岸の欠如」つまり“あの世”が無くなり

    0
    2025年10月28日

賽の河原 ――供養の宗教学 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

ちくま新書 の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

村上晶 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す