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――記憶がないままの俺でも、いいだろうか。
――彼を忘れるために、僕を選んだらいいんだよ。
行方不明になった幼馴染のアベルを探して、兄のような存在の魔道士ヴァレリーと共に王都で情報収集をしていたシュゼット。しかし、ようやく見つけた彼は記憶を失い、騎士として新しい人生を歩んでいた。
いつか記憶が戻るかもしれない――淡い期待を抱きながら、記憶がないままのアベルと距離を縮める一方で、優しく穏やかだったヴァレリーの表情にかげりが見え…。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
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