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風邪薬など市販薬を過剰摂取するケースが、若年層を中心に増加している。どうせ誰も助けてくれない――オーバードーズに至った「生きづらさ」の背後に何があるのか。親からの虐待やネグレクト、学校での孤立感……社会に何が足りないのか、どのようなつながりや支援が求められているのかを追う。
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Posted by ブクログ
オーバードーズに関する本。「やめろ!」というのは簡単ですが、ODをしている当人たちは自己治癒的な行為をしているという視点は忘れてはなりません。支援するにも、安全に自己治癒できるように、少しずつ別の方法で大丈夫なように。勉強になりました。
凄惨な環境の中で、苦しみから一時的に逃れるために行うODを、薬物乱用として断罪するのではなく、その苦しみに寄り添い、支援に繋げることの大切さを訴えていて、説得力がある。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。
ニュースなどでよく聞くが、その深刻さを理解できた。麻薬や覚醒剤などに比べてライトと思いきや、心身への影響は大きく、使用者の背景も理解しなければならないと感じた。 麻薬や覚醒剤に比べると、市販されている分、敷居が低いと思われる。また、使用したら終わりと警告するだけでは理解や快復に繋がらず、海外の取り...続きを読む組み、薬剤師の関わりなど、考えさせられる。
なんでそんなことしちゃうの? この言葉が、さらにその人を苦しめる しなくていいなら、最初からオーバードーズなんてしない 良くないことだなんて、そんなことわかってる でも 今、一時だけでも、この現実を忘れたい 死にたいって言っている人ほど、生きたいって言ってるんだよなっていつも思う この本に登場...続きを読むする人たちに私は何も言うことができないけれど 思いきり、ただ抱きしめてあげたい そう思ってしまった
オーバードーズについて、言葉は知っているけどあまり理解できてはいなかったので、軽い気持ちで読んでみた。軽い気持ちで読んだ事を後悔した。 虐待や自傷行為等、生々しい描写があり読み進めるのがキツかった。それだけ生きづらかったらオーバードーズして少しでも現実忘れたくなるよ。 清原さんの薬物依存症の日々...続きを読むを読んでいた時も思ったけど、日本の社会って薬物依存に対する差別、スティグマが強すぎる。わたしは他人事とは捉えられないから、自分もいつそうなるかも分からないと思いながら生きているから、少しでも寛容な社会になってくれたらいいなって思う。 子供が生きづらくてどうしようもなくてオーバードーズしてしまう世の中は異常だと思う。でもそれはオーバードーズしてしまう子供が悪いわけでは決してなく、子供が生きづらいままの社会にしている大人たちが悪いと思う。 読後、なんとも言えない無力感を感じたけど、オーバードーズについて少し知識をつけることができたので、読んで良かったです。 以下印象に残ったとこ(メモ) 日本では薬物乱用者に対する差別は根強く「社会で責任を取る」となれば、画一的なマニュアルを作って管理することや、監視を強くすることに重きが置かれすぎていないだろうか。薬物乱用の場合、その根底には薬物乱用者に対する日本社会の根強いスティグマ(負の烙印)があると思う。「危険ドラッグ、大麻、市販薬、なんであっても、薬物乱用そのものを社会全体が戦いを挑むべき現象だととらえてしまっている。それは、「ダメ。ゼッタイ」の旗印のもとに、薬物を使っている人を社会から排除しようと言うスタンスから抜け出せていないことになる。」 仕事、趣味、家族…。程度次第だが、人は何かに依存せずには生きられない。依存先を分散し、何かひとつだけにのめりこみすぎないよう、たくさんの「好き」を見つけることが大切。 子供の頃から身に付けてほしい「ライフスキル」だ。 本のなかには、自分が傷つき嫌だと思ったことを抱え込まずに他者に伝えていく方法や、親の期待に応えようと頑張りすぎてしまうなど、自分と相手をうまく線引きできない家族や友人関係の中にいるときには「自分と相手は違う人間なんだ」と言う「境界線」を引いて、自分の尊厳を守ること、自分が自分の一番の理解者であり、どんな感情になった時もそばにいて受け止めてくれる「自分の親友になる」と言うことなどを盛り込んだ。 社会問題化するオーバードーズについて、「トー横の問題」「若者の問題」と語られるのは、「矮小化で責任転嫁だ」と風間さんは言う。 子供は大人に比べて未熟な存在かもしれないけど、乱用しているのには理由があるはずだし、「じゃあそうさせたの誰よ」と言う言い分もあるはず。どんな人でも安全に生きられるように法律や制度があるはずですよね。それを整えられていないことを大人が省みる必要がある。
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オーバードーズ くるしい日々を生きのびて
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川野由起
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