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オークの年輪、ヤマシギのダンス、夏の川がつくるビロードの草地……。生態学的知識を携えて観察し、土地へのたゆまぬ愛と尊敬を捧ぐエッセイは、アメリカの自然をみずみずしく描き出して環境運動のバイブルとなった。同時に本書は、適切な自然管理・保護とはなにか、自然への感受性を高めるためにはどうしたらよいかといった課題にも対峙する。その答えを倫理に求め、共同体という概念の枠を土壌や水、植物、動物までを含む土地全体に広げる「土地倫理」を提唱した。ソローの著作と並び立つ環境倫理学の古典。
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Posted by ブクログ
北海道に住むようになって四季の移ろいというのをとても強く感じるようになった。私が住んでいるのは都市部だけど、少し足を伸ばせば原生林が残っている。そんな場所に住むようになり自然や環境に対する関心が増したこの数年はちょこちょこと自然の美しさを感じられる本に手を伸ばすようになっていて、その中で読んだ一冊。...続きを読む 20世紀前半に環境倫理学を提唱し、この分野の古典と呼ばれる本とのことですが、とても良かった。説教臭さやいたずらに危機感を煽るような雰囲気はまったくなく、著者が自然をどのように見つめ、何を感じてきたのかが表された美しいエッセイがまずあって、その流れで適切な自然管理・自然保護とはどのようなものなのかが述べられるのですが、エッセイが素晴らしくて、読者の目線や感覚を自然の方に向けてくれます。 熊をはじめとした動物との共生のあり方に関心が集まっている昨今に、ぜひこのタイミングで多くの人に読んで欲しいと感じる名著でした。
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