睡眠の起源

睡眠の起源

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

私たちはなぜ眠り、起きるのか?
長い間、生物は「脳を休めるために眠る」と考えられてきた。
それは本当なのだろうか。

新発見!脳をもたない生物ヒドラも眠る――。
世界を驚かせた気鋭の研究者が睡眠と意識の謎に迫る
極上の科学ミステリー!

起きていることは、なんて特別なことだろうか――。
眠りの世界から見えてくる〈生物進化のふしぎ〉

【本書のおもな内容】
●人類は睡眠について何を考えてきたのか?
●眠りが「死の疑似体験」だと解釈された時代
●なぜ寝だめは無意味なのか?
●眠っている脳と起きている脳の違い
●睡眠は「脳を休めるため」ではなかった?
●睡眠を調節する「睡眠圧」と「体内時計」
●眠らない生き物は存在するのか?
●生物の“ほんとうの姿”は眠っている姿
●私たちが眠らなければいけない理由……ほか

【目次】
はじめに――生物はなぜ眠るのか?
第一章 クロアゲハは夜どこにいるのか
第二章 眠りのホメオスタシス
第三章 眠りと時間
第四章 ヒドラという怪物
第五章 眠りのしくみ
第六章 眠りの起源は何か
第七章 眠りと意識

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睡眠の起源 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    我々が毎日経験している睡眠にすらこれほど多くの謎があり、その謎を解くためいかに多くの研究があって、それでもなお様々な謎がある。科学というのは分からない事を解き明かすプロセスのことだと再認識できる良書。専門的で難しいことを優しく解説してくれるので、読んでいるこちらも何故だろうと疑問を持って考えられる気持ちよさがある。
    本来なら6章と7章はまとめの章だろうが、睡眠や意識の未解明な謎を書かれている所がまた好奇心をくすぐられる。

    0
    2026年05月05日

    Posted by ブクログ

    睡眠の本かと思いきや、序盤は27歳とまだ若い著者の、さらにもっと若い小学生時代のクロアゲハの研究から話は始まる。
    幼虫、蛹、蝶の観察日記(ビデオ)で夏休みの宿題とし、それが年々パワーアップ、
    凄い少年がいたものだ、と感心。
    そのまますくすく高校生になり、大学受験をせざるを得なくなって、
    出会ったのがヒドリ。この脳のない、植物だか動物だかわからないものに魅せられ、
    ヒドリが眠る、ということに気づく。
    そこから興味は睡眠へと移り、九州大学で学んでいた彼は東京に出て、
    研究を続ける。
    麻酔が何で効くのかがいまだわかっていないというのがすごい話。
    しかし我々は麻酔に命を預け、手術の痛みから逃れることができる。
    不思議な世界。

    それにしても将来有望、というか、少年の時からすごいこの著者。
    文章も一所懸命だ。自分を惜しみなくさらしている。好感が持てる。
    だがまだところどころ稚拙な部分もあって。
    この辺りは今後腕を磨いてもらおう。
    いずれにしても楽しみな人物だ!

    はじめに――生物はなぜ眠るのか?
    第一章 クロアゲハは夜どこにいるのか
    第二章 眠りのホメオスタシス
    第三章 眠りと時間
    第四章 ヒドラという怪物
    第五章 眠りのしくみ
    第六章 眠りの起源は何か
    第七章 眠りと意識

    0
    2025年10月29日

    Posted by ブクログ

    身近なテーマであるが謎だらけである。
    そもそもなぜ寝ないとならないか?生物にはみな眠りがあるのか?必要なのか?著者の生物への興味の変遷を通して、睡眠の本質へと迫っていく。
    人生90年としても、そのうちの1/3の30年(1日8時間眠れば)は寝ていることになる。纏まった数値で知らされると、何とも非効率な人生に思えてくる。実験を通して、ヒト以外でも次々に眠りに入ることが確認されてきた。驚くべきことに、脳のない単細胞生物でさえ、眠りが必要であるらしい。その仕組みを睡眠の2元モデルで解説しているが、そもそもそのモデルをいつから獲得したか、なぜ必要としたかは謎のままである。麻酔をかけたときの眠りとの違いは何か、そこから意識とは何かまで、深遠なテーマまで突き進んでいく。意識と脳の関係など、いまだにわからない謎への解明に近づくことを期待したい。

    0
    2025年07月09日

    Posted by ブクログ

    僕は終日デスクワークの日はたいてい昼食後15分机に突っ伏して寝ます。
    睡眠不足とかではなく、単にオフの時間を作ると午後の業務に入りやすいから。

    睡眠は身体のリカバリーにも大事ですが、脳を休ませることが主たる目的と思ってました。

    なんと、ヒドラという、脳を持たない単細胞生物も眠るそうです。
    何をもって睡眠というのか、
    意識とは何なのか、
    麻酔にかかっている状態と睡眠の違いとは、

    難しく言えばどこまでも専門用語で押し切れそうなところを、専門用語と平易な例えをうまく織り交ぜて説明してくれる。
    福岡伸一先生やさかなくんさんのような円熟のなせる技と思っていましたが、なんとまた20代半ば。

    未知の領域に飛び込んでいく人は、自分の知らないことを知っているから、人の批判や自己顕示に陥らず、ひたすらにまっすぐで優しい。

    これが初の著書とのことですが、日本の生物学の未来を引っ張っていく存在になるのでしょう。
    名著。

    0
    2025年05月14日

    Posted by ブクログ

    幼少期から探究心が強く、小学生はアゲハチョウ、高校ではプラナリア、そしてヒドラに出会い生き物を研究しながら睡眠とは?意識とは?に迫る。
    未だ解明されていないことを取り組みたい実験やどう研究していくか?など赤裸々に語ってくれているのも新鮮でとても読みがいがある。
    分からないこともあるが、それ以上に作者の興味の続いていく様を読ませてもらえるのが面白い。
    まだ27歳の作者、金谷啓之ひろゆき氏の今後に期待!


    夢は生の状態から離れ、死に近づく状態、と言われていた、19c〜20c に精神分析学を唱えたフロイトは、心は、1. 意識 2. 前意識 3. 無意識 の3要素からなると。
    1. 簡単に自覚することができる心
    2. 普段は無自覚、思い出そうとしたり、注意を向けることで自覚する❤️
    3. 心の奥底に隠れて抑圧された感情や願望

    レム睡眠、rapid eye movement 急速眼球運動
    夢を見ることが多く、より起きている時に違い脳波、筋肉は弛緩して体は動かない、睡眠全体の20%程で、後半に多い。
    それ以外をノンレム睡眠という p. 35

    睡眠不足時に眠らせようと抗う力を睡眠化学では「睡眠圧」という、この圧によって、ホメオスタシス(声明がある一定の状態を保とうとする性質)の性質を持つ。なぜ寝だめがダメなのかは、睡眠圧は起きている間に積み上がり、寝ることで解消。蓄積はできないから。 p. 54

    オジギソウがもつ、時間をカウントするしくみ、体内時計によって葉を開閉させていたのだ。人、シアノバクテリア、遺伝子によると発見される p. 64.

    細胞の遺伝情報DNAは基本的に同じ、ただ細胞ごとに
    どの設計図がどのくらいコピーを取られ、どのくらい製造されるのかがことなっている。この差異によって同じ設計図を持っていても異なる働きを持つ細胞に分化する。 p. 66

    ⭐︎⭐︎⭐︎時計遺伝子の情報に基づいて時計タンパク質が作られる。時計タンパク質が溜まってくると、コピー担当の作業を邪魔する、設計図のコピーは永久ではなく、分解されていくため、新たな製造がストップする。
    製造はストップ、分解は進むことで時計タンパク質の量は減っていく。すると邪魔が減り、コピー担当の作業が再開、時計タンパク質の製造が始まる。この1サイクルが24時間。
    光によって調整され、時刻合わせ、が行われるので時差ボケが解消される。 p. 67

    睡眠の二過程モデルは睡眠圧と体内時計。
    睡眠圧が、眠らせようとする力
    体内時計の成分は、起こそうとする力 p. 71

    脳内には、1000億個以上の神経細胞があり、互いに接続して回路を形成。手の繋ぎ目を、シナプスと呼ぶ p. 139

    生まれてきたとき、私たちはもともと眠っていたのか、それとも成長した後にいつしか眠るようになったのか。 p. 149

    麻酔状態からの回復プロセスにオレキシンが関与している。脳内のオレキシンが欠損すると、ナルコレプシーと呼ばれる睡眠発作が起きる。オレキシンを作る神経細胞を破壊しても、麻酔は通常通り作用、導入には関与せず、麻酔からの回復が遅れる、ことが分かった。p. 173

    ⭐︎⭐︎⭐︎睡眠とは何かーそれは、起きている間に蓄積したものを解消する行為、なのだろう
    蓄積していくもの、その実体は、未だ完全に解明されていない。だがその借金が蓄積すれば、脳や体の活動が損なわれるばかりだ。 p.177

    0
    2025年03月18日

    Posted by ブクログ

    生物は元々眠っていたが、進化のどこかで起きている状態を獲得したかもしれない。脳を持たない生物ヒドラも眠ることを明らかにした著者が自身の生い立ちと研究について紹介した本。

    自分と同学年の研究者が書籍まで出す活躍をしていることに驚くと同時に、生物や眠りへの探究心の高さは目を見張るものがありました。あとがきにある、研究は葛藤とともにあり、最善策をとるための思考を繰り返しているという話はとても共感できました。著者が吸入麻酔薬の作用機序を明らかにし、睡眠と意識の謎を解明する日が来ることを願っています。

    0
    2025年03月03日

    Posted by ブクログ

    睡眠とは何か、なぜ必要か?
    生物としての根源的な問い。夢、意識などとの関係から脳内のシナプスの再形成というのが定説。
    だが、筆者は脳を持たないヒドラも眠ることを発見、あらためて生き物になぜ睡眠が必要であったのかを考察する。
    ミステリー的な内容で専門知識がなくともグイグイ惹き込まれる内容。
    結論は出ないが、生物学の魅力を十二分に伝えてくれる良作。

    0
    2025年02月23日

    Posted by ブクログ

    若い著者の研究者としての歩みと一途な姿勢は「バッタを倒しにアフリカへ」を思わせうらやましく感じた。脳のないヒドラの睡眠の研究から「起きている姿と眠っている姿のどちらが本来の姿か」という問いからは、今まで気づかなかった視点を得られた。

    【目次】
    はじめに――生物はなぜ眠るのか?
    第一章 クロアゲハは夜どこにいるのか
    第二章 眠りのホメオスタシス
    第三章 眠りと時間
    第四章 ヒドラという怪物
    第五章 眠りのしくみ
    第六章 眠りの起源は何か
    第七章 眠りと意識

    0
    2025年02月12日

    Posted by ブクログ

    研究者と言われる方々がどのように思考して、日々どのような活動をしているのか、というのが具体的に知れたのが良かった。
    私は寝るのが大好きなので、「生物は寝ている状態がむしろ自然」説に一票入れたい。気持ちよく寝るために仕方なく起きている。

    0
    2026年03月27日

    Posted by ブクログ

    「睡眠とは意識がなく脳波がゆったりとした状態」みたいなふわっとした認識だったが、では「脳のない生き物は眠るのか」、また「意識がある」とはどういった状態なのか、についての最新研究の本。

    思った以上に「睡眠」は解読されておらず、また「意識」についても研究の半ばなんだなぁーというのが読後の感想。多分さらに研究が進む分野なのかと思うと今後が楽しみだな。

    あと著者の来歴がなんか、すごかった。すごい「研究者」というのは子供の頃からの強い資質、あるんだなぁー

    0
    2026年02月11日

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