無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
高級老人ホームとは、誰にとっての 高級 なのか。
著者が後書きで述べているが、歳を取り体が動かなくなってきているのに、高級な調度品やシャンデリアなどの美しいものが施設にあっても、あまり必要性を感じない。
住み慣れた家のような、、落ち着ける環境が1番いいのだと彼は言う。
入居金1億円を超えるような高級老人ホームが東京を中心に乱立している。
私も介護職を長年しているため、ホームに入居する人達がどんなことを考えて暮らしているのか、何を求めているのか、少し理解しているという自負がある。
それは、快適に暮らすことの出来る環境。前述した著者の考えと同じである。
高級品ばかりが施設内外を彩り、高級な食事がレストランを飾るなど、施設職員から見ての 高級老人ホームに対して、
入居しているお金持ちの人達の目に映る 高級 とは、
「義理の仲良し関係から解放できる環境」
であり、
「趣味を通じて知り合った友人たちのいる環境」だ。
相反する意見だが、両者とも入居した老人ホームで自分なりの快適な環境を手に入れることができたことを物語っている。
結局、人が集まれば歳関係なくトラブルは起こるし、仲良くなる人もいれば合わない人もいる。
社会の縮図が終の住処においても続くのなら、老人ホーム入居後の人生も辛いなぁと思ってしまった。
ちなみに私は老人ホームで働いていて、内情を知っているため、施設入居大反対派だ。
やはりどんなに体が動かなくなろうとも、死ぬまで自宅で気楽に暮らしたい!
Posted by ブクログ
正直、読む前は
「高級老人ホームって、お金持ちの住むいい施設でしょ?」
くらいのイメージだった。
でも読んでみると全然違った。
そこにあったのは、
単純な“お金の話”じゃなくて、
人生の後半をどう生きるかという選択の話。
いくら資産があっても、
健康、人間関係、居場所、役割。
全部揃わないと豊かさって成立しない。
逆に、お金では解決できないものもかなり多い。
あと印象的だったのは、
高級老人ホームって“介護施設”というより、
ある意味で最後のライフスタイル事業なんだなということ。
誰と過ごすか。
どんな景色を見るか。
どんな日常を送るか。
最近、人やコミュニティ作りを考えることが多いけど、結局みんな最後に求めるのって、
繋がりや安心感なのかもしれない。
老後って先の話に見えるけど、
実は今の生き方の延長線上なんだな~
Posted by ブクログ
高級老人ホームといってもそんなに事件ばかりあるわけじゃないだろうし、いったいどうやって話を広げるのだろうと思っていたが、様々な施設を取材しており、なかなか読み応えがあった。
単に野次馬として実情を知れただけでなく、自分だったら老後どんな生活を送りたいか、またどうやって最期を迎えたいかということについても考えさせられた。
個人的にに一番好きなシーンは、入居者の管理組合が異様に力を持った施設の、入居者たちとの面談場面。「施設に任せておいても何も変わらないから、我々はこんなことをしました」とA4の紙を取材者に見せるのだが、語り口がまるで部下たちを統率する社長なのが面白かった。この方はこんな経歴なのでこの施設ではこのように役に立っている、、と誇らしげに語る姿も、こういう経歴にプライドをもった高齢の方たちいるなあ、と、、正直、施設側にお世話をされているのに、、?と思ってしまった。
入居者たちの語り口が、もういかにもいるいる!という感じで、忠実にその場面を再現した著者も自分と同じような感想を持ったんだろうなあと思った。
著者は元週刊文春の記者というだけあって、施設や取材者の実名を出して正直に書いているのが凄かった(後日この人から内容改竄の指示をもらった、などという話まで書いてあった)別に悪意があるわけではなく、ただ正直に書いた、という感じだったけど、週刊誌の記者は肝が座ってるな、、と思った。
中には専業主婦の奥さんが社長だった旦那さんのために生前こっそり予約をしてくれてた話や、現役の頃のコミュ力を活かしてスタッフや入居者とも適度な距離で楽しんでいる方の話など、良い話もあった。
また、アメリカの高齢者が多い高級住宅街の話なども出てきて興味深かった。
ノンフィクションというよりルポなので、ただ取材した現場の事実が書かれていた感じだが、個人的にはもっと海外の実情や歴史的背景が書かれていたら、さらに読み応えが出たのではないかと思った。着眼点も面白いし、社会問題でもあるので、もっと深く書いて開高健ノンフィクション賞みたいなジャンルでも面白かったかも?と余計なお世話ながら思った。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。