必然としてのサーキュラービジネス 「利益」と「環境」を両立させる究極のSX

磯貝友紀

環境・社会と経済成長を両立させるには
「サーキュラーエコノミー」しか道はない

サステナビリティと聞くと、多くの人は、何かを我慢しなければならない、「○○してはいけない」といった禁欲的なイメージを抱きがちだ。だが、それはサステナビリティの真の姿ではない。欧州でサステナビリティを積極的に進めている企業の幹部たちと話していて強く感じるのは、彼らの「人間中心主義」の視点だ。（中略）つまり、主役である人間が我慢を強いられるのではなく、「地球の限界の範囲内」という条件付きで、人間が欲望を追求することをよしとしているのだ。そのためには、ビジネスのやり方を大きく変える必要がある。その解決方法として、限られた資源の採取や排出を最小限に抑える「サーキュラーエコノミー」が鍵となってくる。いや、環境・社会と経済成長を両立させるには「サーキュラーエコノミー」しか道はない、と言いたい。（本書『はじめに』より）

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: ビジネス・経済 / ビジネス教養
• 出版社: 日経BP
• ページ数: 248ページ
• 電子版発売日: 2024年07月27日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 10MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

　本書の執筆の目的は、読者の会社で取り組んでいるサスティナビリティ経営を見直し、再構築するためのフレームワークを提供することとある。サーキュラ―エコノミーに興味があって読んでみて、業界ごとのフレームワークや先行事例の紹介など参考になった。個人的な知識不足から難しく感じるところもあったが、サスティナビリティ経営はこれからの時代の必須の考え方と思うので、勉強していきたい。

・サスティナビリティ・トランスフォーメーション（SX）
・サスティナビリティ経営のキーワード：人間中心主義、サーキュラ―エコノミー（CE、循環型経済）
・環境・社会と経済成長を両立させるにはCEしか道はない
・ASEANとともに成長
・企業の利益創出と倫理を合わせて考える倫理資本主義
・環境（親亀）、社会（子亀）、経済（孫亀）→三重構造
・社会課題→個のウェルビーイングを追求
・環境課題→①脱炭素化、②マテリアルのサーキュラ―化、③自然資源のサーキュラ―化（①～③：広義のサーキュラ―化）
・環境省によるCEの定義：従来の3Rの取り組みに加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化などを通じて付加価値を生み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最大化、消費資源の最小化、廃棄物の発生抑止などを目指すもの