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三世紀から六世紀の日本列島で造られた,おびただしい数の古墳.人びとはなぜ,憑かれたようにそれらを造ったのだろうか.考古学研究の第一人者が,中国,朝鮮半島の葬制からの影響も視野に入れつつ,古墳の宗教的,社会的役割を考察.ヤマト王権成立との関わりにとどまらず,古墳と埴輪の本質と古代人の他界観に迫る.
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Posted by ブクログ
Audibleにて。埴輪展行きたかったなあの気持ちで。前方後円墳にしろ埴輪にしろ、日本独自というイメージがなんとなくあったので、中国の俑や朝鮮半島からの流れを汲むというのを新鮮な気持ちで聞いた。聞き慣れぬ名詞と地名が多くてながら聞きには向いていなかった。
こんなマニアックな世界があったとは! 非常に興味深い。 2000年も前から中国と交流があったなんで驚きだが、日本人の祖先崇拝や葬送儀礼は中国の原始儒教がルーツであることがよく理解できた。古事記の黄泉の国伝説も荒唐無稽で支離滅裂なストーリーだと思っていたが、これも中国の伝説が伝わったのか。 欲を言えば...続きを読むもう少し図解を充実させて欲しかった。墓や埴輪の構造を文章で説明されてもちっともイメージできない。
考古学研究の第一人者である著者が、中国、朝鮮半島の葬制からの影響も視野に入れつつ、古墳づくりをはじめとする古墳にまつわる葬送儀礼全体(本書では「古墳の儀礼」と称される)について実態を明らかにし、その背景にある当時の人々の他界観や信仰などについても探る。 最近の研究も踏まえて、古墳の成立から終焉までの...続きを読む変遷や埴輪の種類と役割、東アジア諸地域からの影響などについて丁寧にまとめられており、かつての考古学徒として勉強になった。また、「天鳥船信仰」や、埴輪は他界を表現した舞台装置であったということなど、著者の提示する古墳と埴輪の背景にある古代の人々の他界観や信仰などについての推論も十分妥当性があるように感じた。 古墳づくりをはじめとする「古墳の儀礼」が、当時の社会の人・もの・情報の流通を促す最大の原動力になり、王権や社会の統合を進めたというのも重要な指摘だと感じた。
日本の古墳が大陸の影響を受けて、変化していく様子が説明されている。欲を言えば、近畿九州に偏りがあり、東海地方に触れてもらえると良かった。
良い本なのだが、私が求めていたのは埴輪の分類とその成り立ちや、実際の収集品だったので、古墳の来し方を詳説したこの本はマッチしてはいなかった。古墳とは何なのか、についてはよくわかった。
古墳は日本の古代における王や豪族の眠る場だった。前方後円墳、円墳、方墳など、その形状は多種多様で権力の象徴でもある。古墳を彩る埴輪。人や動物、家などを模したこれらは死者を守るとともに当時の生活を伝えるタイムカプセルである。埴輪の配置や種類から古代人の信仰や社会のあり方が見える。単なる「お墓」ではなく...続きを読む、古墳と埴輪は古代日本の文化そのものを映し出す鏡である。過去の人々が託した思いに触れると現代の私たちも時を超えた繋がりを感じずにはいられない。
<目次> 第1章 古墳の出現とその実態 第2章 他界としての古墳 第3章 埴輪の意味するもの 第4章 古墳の儀礼と社会の統合 第5章 古墳の変質と横穴式石室 第6章 古代中国における葬制の変革と展開 第7章 日中葬制の比較と伝播経路 <内容> 第5章までは、最近の古墳研究のまとめにな...続きを読むっているようで、理解が進んだ。第6,7章は、これも近年の研究による、日本の古墳や石室の作りが大陸由来であることを説明してくれている。まだ研究は初期のようで、歯にものの挟まったような説明だった。
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古墳と埴輪
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和田晴吾
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