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2019年12月、アフガニスタンで起きた人道NGO「ペシャワール会」の中村哲医師の殺害事件。朝日新聞記者や現地助手は、その実行犯を特定。犯行グループの素性や人脈を徹底的に調べ上げ浮かび上がった背後には、国際テロ組織や諜報機関の存在があった。3年半にわたる追跡取材の記録。
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Posted by ブクログ
カカ.ムラドナカムラのおじさんを読んで、こんなすごい人がいるんだと驚愕した。その後に、背景となるものも、少しずつ知ったけれど、この本はまた純粋な哲さんの気持ちを思うと、悲しくなった。最後の言葉も、他者を心配する言葉だったのも哲さんの人柄を表している。アフガニスタンの大統領から名誉市民権を与えられたこ...続きを読むとも、事件の引き金になったのではないかということも、悲しいこと。また、この本では、哲さん以外の運転手だったザイヌラさんたち護衛の方たちの存在も改めて知ることができた。中村哲さんの活動と事件の真相(まだわかっていない)背景など、たくさんの人にも、知ってほしいと思う。
よくこんな治安の悪い国で取材したなと思う。ガニ大統領が最前列で棺を担いでる姿や犠牲になったアフガニスタン人運転手や護衛の家族のインタビュー、タリバンですら敬意を持ってコメントしたくだりは何度見ても泣けてしまうが、中村医師の事業がパキスタンから疎まれていたことやアフガニスタン政府が事件の真相をそこそこ...続きを読む突き止めていながらあかしていないのは初耳。私は朝日新聞読者ではないので主犯格の人物が既に死んでいることも知らなかった。タリバン勧善懲悪省幹部へのインタビューは本筋と少し離れるが良かった。タリバン内でも女性に教育を受けさせないのは意見が割れていて、この幹部は海外メディアの取材にたいして「そのうち女性の通学が解禁されると思う」と答えている。女性が夫と死別すると夫の兄弟と結婚させられていたが、タリバンは女性の自由を尊重すべきとしているらしい。誰にでも良心がある。中村医師はアフガニスタンで粘り強く誰とも敵対することなく豊かな国を作ることを目指してた。最後のほうに著者の写真が載っててさわやか男子だった。
中村哲殺害事件が起きた当日の経緯から詳細に追っていき、それに対するアフガニスタン当局の動き、主犯格と思われる人物について、また容疑を疑われた者へのインタビューもされている。 「主犯格と思われる人物」と書いたが、こちらは殺害の主犯というわけではなく、金銭目的での誘拐や脅迫を生業とする者で殺害の意思は...続きを読むなかったようである。当たり前だが、誘拐や脅迫は人質が死んでしまうと目的を達せないし、金銭目的である以上は殺害したところでリスクしか生まないので、一定の説得力はある。著者の推察によると、主犯格の人物は現場の土地勘があるために殺害を目論む者たちに利用されたのではないか、ということである。 おのずとタリバンについての紙幅も増える。タリバンというと、そのようなひとつの組織があるように思えてしまうのだが、アフガニスタンとパキスタンでいえば、アフガニスタンタリバンとパキスタンタリバンがある。そして、各々のタリバンも一枚岩ではないし、政府当局とのつながりもある。そのあたりのことも書かれているので勉強になった。 ところで、中村哲の名前が出される時は、医師という肩書きをつけられることが多い。しかし、アフガニスタンにおける中村哲の仕事は主に灌漑作業である。アフガニスタンからの評価の多くも、人々に水をもたらしたことにある。 この「医師」という肩書きが、国境なき医師団的な印象を与え、危険を顧みず紛争地域での医療行為に従事するも凶弾に倒れた悲劇の人というステレオタイプなイメージを形作り、それがむしろ中村哲に対する解像度を下げる役割を果たしてしまっているのではないかと思っているのだが、本書のタイトルに「医師」は入っていない。どういう理由で入れなかったかは定かではないが、私はこちらのほうが良いと思う。
ドクター・ナカムラの灌漑事業は、クナール川の水を分岐させ、利用する事業が殺害の動機。この地域で水や川に関わる者には危険がつきまとう。クナール川の下流に位置する隣国パキスタンにとっては流量が減る恐れがあるので機微に触れる問題。
ただの身代金目当ての誘拐ではないのでは、と思っていたけれど、それを突き詰めて知らせてくれる人がいるのは有り難いことだ。水の問題は大きな問題。日本でもよくあったことだ。どうして隣国も協力連携して灌漑できなかったのだろうか?国同士のいさかいというのは悲しい。中村さんのご冥福を改めて祈る気持ちになる。
2019年、アフガニスタンでの活動中に何者かに殺害された中村哲医師の事件を追跡するノンフィクション。 パキスタンで海外での医療活動を開始、その後はアフガニスタンで医療活動のみならず灌漑事業にも携わり、平和を重んじ現地の人々に尽くした中村が、その両国の政争に巻き込まれて殺される悲劇。著者の取材でも全貌...続きを読むが明らかになったとは言えないが、それでもかなり核心と思われる部分に迫っており読み応えがある。後半は事件とは直接関わりの無いタリバン政権への批判的な内容が多いが、それはそれで興味深かった。 しかし、中村医師は殺され、米軍は撤退し、タリバン政権も先行き不安定と、アフガニスタンは今後どうなってしまうのだろうか。
アフガニスタンの地で凶弾に倒れた医師・中村哲、その殺害犯を追ったノンフィクションだがなかなかに読ませる内容である。 事件から明らかになってくるのはタリバン政権下のアフガニスタンがどうなっているのか、わかりやすく書かれてある。凶悪なテロ集団というイメージが先行していたタリバンだが、実は前政権より人道に...続きを読む配慮しているなど意外な一面があった。また、犯人の足跡を辿る過程は冒険小説や国際諜報小説でも読むような迫力があった。
朝日新聞の記者がアフガニスタン現地で中村哲さん殺害事件の取材を進める 犯行は計画的であり、情報機関はその予兆を掴んで中村さんへも警告はしていた。 大統領が犯人を必ず捕まえると宣言したものの数年経っても捕まらず、大統領は国外逃亡。 真相が明らかにならない中、関係者への取材を一つずつ重ねていく事で、...続きを読む犯人に近づいていく。
現地で深く愛された中村医師。 「殺してしまった」だなんて。 次は、著作内でも紹介されていた絵本 「カカ・ムラド-ナカムラのおじさん」を読む
テロは宗教間対立だと思い込みしていました。 「アフガニスタンとパキスタンの国境部がテロの温床と呼ばれ続ける背景には、一部の武装勢力を別動隊のように利用する国家機関同士のにらみあいの構図がある」
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中村哲さん殺害事件 実行犯の「遺言」
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乗京真知
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