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Posted by ブクログ
とても面白い。
都市のあり様をカワセミの生態という切り口で表現した一冊。
筆者の実に地道で弛まないカワセミの観察録に始まり、都市と自然の生態の差異を説き、人とカワセミの街に対する美意識(ここに住みたい!という思い)の親和性に至り、「カワセミが住みたいと思う街を造ることが人にとっても住み良い環境になる」という結論。
とてもユニークで、なんとなくタモリさんを彷彿とさせるマニアックさが、とても面白かったです。
環境保全の観点から、具体的な地名は伏せられていますが、なんとなくあの辺というのは分かる。
多分その近郊に住んでいらっしゃる方にとっては、更に面白い一冊になるのだと思います。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 ようこそ、カワセミ都市トーキョーへ
第2章 カワセミとはどんな鳥か
第3章 東京カワセミ日記
第4章 「新しい野生」の一部としての「東京のカワセミ」
第5章 カワセミが住む街はなぜ「高級住宅街」なのか
第6章 「新しい野生」と「古い野生」がつながる
<内容>
生物学の本なのかと思えば、第5章からは社会学的な要素が高まる不思議な本。『国道16号線』を書いた人と知れば、さもありなんと思うだろう。まあ、生き物好きなのはよくわかる。第3章ではひたすらカワセミの観察日記が続く(地名が隠されているのは、カワセミを守るため)。今の東京(新しいのでトーキョー)は、1970年代に自然破壊をし尽くした時代を経て、「新しい野生」が生まれつつある時代。人間が「環境破壊」をしてしまった後には、元の野生は戻らないと思い込んでいるが、自然は(カワセミを例に)そうは問屋が卸さないのだ。カワセミを例に挙げれば、自然湧水の谷頭があり、それなりの池とそれが流れ込む川があり、さらにコンクリートの擁壁でも、人や天敵の近寄りがたい形状であれば、彼らは帰ってきたのだ。田舎のカワセミとはちがい、さほど人間を恐れないニュータイプで。著者は、こうした「新しい野生」を人間が作る(守る?)ならば、世界に類を見ない新しい都会がトーキョーに生まれるかもしれないという。
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