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世界の経済政策が大きく転換しようとしている。これまで財政政策は抑制的に、金融政策は独立して行うことを常識としてきたが、昨今、その実効性が疑問視されるようになったのだ。巨額の政府債務と長期の低金利政策で財政破綻さえ囁かれる日本。この苦境はどのように打開すべきなのか。本書は財政・金融政策の理解を整理し、両政策の現代的な意義と機能を考察。日本再生の第一歩として必要な新たな経済政策を提言する。
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Posted by ブクログ
適切な財政・金融政策は状況によって異なる。日本における停滞が、ある意味…というところは確かに。 トレードオフの視点で捉えることの重要性を再認識。 「理想の財政再建」を目指すために。濃厚な一冊。
〜理論、〜の法則、〜効果。専門用語が乱発される。解説もあるが、経済学素人の私にはちょっと難しい。文章は簡潔だが、密度が濃くて消化不良気味。 だけど、迫力がある。過去の概観や解説、学術関係の紹介ではなく、しっかりと主張・提言に結び付く伏線になっている。なので終盤がクライマックス。面白い。浅い理解度でも...続きを読む充分に読み応えがある。昨今の人手不足がリアルに実感されるなか、働き方改革も大きな潮流との確信もあり、確かな転換点を認識することができました。
丁寧に解説してくださってはいますが結構な予備知識が無いと読み通すだけでも超ハードな本だと思います。しかし10回読んででも理解する価値のある内容です。伝統的な金融政策やリフレのみならずピケティやMMTなど近年のキャッチーな話題にも触れており知識の整理にもたいへん役立ちます。素晴らしい
経済や金融の本については、それなりに読んできていたのだが、それでもなかなか歯ごたえのある一冊であった。 国債を発行し続けても破綻しない条件に関する説明には興味が湧いたが、十全に理解できたかというと、心許ない。 そのほかの点で興味が湧いたのは、労働市場の流動化に関する論である。 雇用流動化というと、「...続きを読む従業員のクビを切りやすくする」という点に目が向けられがちだが、本書で説明されているように、年金制度・退職金制度などに鑑みると、むしろ従業員が辞めにくい面もあることに気が付く。 近時、人手不足が指摘されているところでもあり、過度に雇用流動化を警戒するべできではないのかもしれない。 雇用の維持は重要ではあるものの、さりとて保護しすぎることにはミスマッチなどの問題もあり、経済が良くなる方向での制度改革が進むよう願っている。 その意味では、(本書でも指摘されているように)失業給付の充実が必須なのだが、日本では「働いてないのに公的機関からお金をもらうこと」に対する非難が強いように思われ、そうした感情論によって建設的な議論が阻害される可能性はありそうである。
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