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進歩という名の暴力に対する、「知性」の闘い――
クィア批評やメディア論における最重要人物、ついに入門書が誕生!
【おもな内容】
“反解釈・反写真・反隠喩”で戦争やジェンダーといった多岐にわたる事象を喝破した、批評家スーザン・ソンタグ。
あらゆる脆さにあらがう、その「カッコよさ」は、しかし生誕から90年を迎え、忘れかけられている。
本書は「《キャンプ》についてのノート」で60年代アメリカの若きカリスマとなったデビューから、「9・11事件」への発言で強烈なバッシングの対象になった晩年までの生涯とともに、ソンタグという知性がなぜ読者を挑発し続けるのかを鮮やかに描き出す。
自身のマイノリティ性や病にあらがい到達した思想の本質とは。
【目次】
はじめに
第1章 誰がソンタグを叩くのか
第2章 「キャンプ」と利己的な批評家
第3章 ソンタグの生涯はどのように語られるべきか
第4章 暴かれるソンタグの過去
第5章 『写真論』とヴァルネラビリティ
第6章 意志の強さとファシストの美学
第7章 反隠喩は言葉狩りだったのか
第8章 ソンタグの肖像と履歴
第9章 「ソンタグの苦痛」へのまなざし
第10章 故人のセクシュアリティとは何か
第11章 ソンタグの誕生
終章 脆さへの思想
おわりに
Posted by ブクログ 2023年11月09日
初めてソンタグの名前を知ったのは、予備校の時(1985年?)。確か、工作舎か何かの関係で京都に来ていたとか。その後、大学生になってからやその後でも、ほんの少し著作に手を出したけれど、文章のスタイルがかっこいいとか、その程度しかわかっていなかったと思います。この本を読んで、少し理解が深まった気がしまし...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月24日
スーザン・ソンタグは、小説は読んでないが、翻訳された批評集は多分全部読んでいると思う。
ソンタグの言っていることは、時期によって論調が変わって、以前とは矛盾することを書いていたりするのだが、それも彼女が無理やりの自己一致の連続性を維持することよりも、自分の変化をそのまま表現する誠実さのようなものだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月15日
ソンタグの写真についての考え方を知りたいというきっかけで手に取った。
ソンタグの生き方とその時々の思想を知るには有用な本だと思う。ただその思想を現代社会を批評する目的で援用できるかというと「?」と思ってしまった。マイナスの意味ではなく、彼女の思想を読めばなおさら。
故人を過去に閉じ込めたまま借り物...続きを読む
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