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考える力とは、問う力のことである。
哲学対話の第一人者が、考える際の起点となる「問い方」をわかりやすく解説。
【はじめにより】
日本では教育政策において、2000年代以降、ゆとり教育が本格化するなかで、思考力の育成を重視してきた。
その後、ゆとり教育からは方向転換したが、思考力を育てる方針は変わっていない。
そのさい「今の子どもは考える力がない」ということが大前提になっていることが多く、
大人たちは、まるで自分たちには考える力があるかのように言う。自分のことは棚に上げて、世を憂い嘆く。
しかし考える力が弱いのは大人でも同じことで、人生経験の長短に関わらず、日本の社会全体に見られる症状である。
長年生きているのに身についていないぶん、大人のほうが深刻かもしれない。
思考力育成の必要が唱えられてから40 年たった。
それ以前も、それ以降も、考える力が一向に育てられていないとしたら、
その原因の一つは、間違いなく大人も考える力がないからであり、
どうすればそれを育てられるか分からないからだ。
考えることは問うことに基づいている。考えが漠然としているのは、
問いが漠然としているからだ。具体的に考えるためには、具体的な問いを立てなければならない。
問いの質と量が思考の質と量を決める。要するに、考える力をつけるために重要なのは「問う力」である。
Posted by ブクログ 2024年01月22日
昨年の自分の漢字1文字、『問』の本。
不登校は本当にダメなのか。結婚しないと不幸か。旅行とは何か。人としてマトモとはどういうことか。真面目との違いは何か。正しい行いとは何か。問題と課題はどう違うのか。仕事とは何か。
今までサラッと流してきた(或いはとある立場からからだけで物事を見てきた)テーマに...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月12日
なぜ問うことができないのか。なぜ問うことが重要なのか。何を問うのか。どうやって問うのか。ということを流れに沿って丁寧に解説してあった。
「問いが浮かばない」「何を問えばいいのかわからない」のが最近の悩みだったけど、問いの形や問い方には種類や大小があることがわかった。「これは問うべきものじゃない」と勝...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月22日
確かに、物事を深く考えるには問いを立てることが一番の近道だと感じるし、答えを出すよりことも問いを考えることが重要だという話もある。
日常で問いを立てないことはないので、本書を読んで一から学ぶ必要があると感じた。
この本では、「問うための方法」などが、具体例により理解出来る。
哲学的で億劫になりがち...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月14日
「問いを立てる」ということに自分のアンテナが立っていたので読んでみた。
変化が激しくメディアが大きな力を持つ現代において、情報に踊らされず自分の頭で考える重要性について考えさせてくれる本。
著者自身あとがきで哲学書であると言っているくらいなので、読んですぐに役に立つ本ではないと感じた。
しかし...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月19日
目的をもって問う
「問うことは目的と結びついている時、より意義あるものとなり、その力を発揮する」
「人はなぜ生きるのか?」
私は今まで問いかけることしかしてなかった。
「なんのための問いなのか?」
この視点は初めて得た。
「つらくても新しいことを知るのは、現実とより深く複雑な関わりをもつことであり...続きを読む
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