死にたい老人

死にたい老人

880円 (税込)

4pt

もう充分に生きた。あとは静かに死にたい――。83歳の小説家は、老いて身体の自由がきかなくなり、男の機能も衰え、あらゆる欲望が失せ、余生に絶望した。そして、ゆるやかに自死する「断食安楽死」を決意。すぐに開始するや着々と行動意欲が減退、異常な頭痛や口中の渇きにも襲われ、Xデーの到来を予感する。一方で、テレビのグルメ番組を見て食欲に悩まされ、東日本大震災のニュースにおののきつつも興味は高まり、胃痛に耐えられず病院に行く。終いには、強烈な死への恐怖が! 死に執着した小説家が、52日間の断食を実行するも自死に失敗した、異常な記録。

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死にたい老人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    周りに迷惑をかけたくなくてひっそりと断食で自殺しようとする83歳の記録。これを読むと尊厳死とか安楽死とか死について考えるきっかけになる。人は死を意識するから、今を大切に生きるのかもしれないなと感じた。言い方は可笑しいかもしれないけど、何度失敗しても再挑戦するエネルギーはすごい。

    0
    2023年04月13日

    Posted by ブクログ

     著者の小説は一切未読。題材に興味を惹かれて借りる。
     東日本大震災、民主党政権失政の時代を背景に、断食安楽死の失敗談が語られる。
     なお、82歳まで男性機能が保たれていたことに驚きを禁じ得ず。
     結局「人間は理性的に自殺することはできない」という知人の忠告を裏付ける結果に終る。
     日本中の児童の心

    0
    2021年07月14日

    Posted by ブクログ

    83 歳という高齢で断食安楽死を実行しようとした作家の奮闘記(?)ですが、軽い気持ちで読むのはお控えください。
    昨今では、生活保護も受けずに孤独&餓死でミイラ姿で発見されたというニュースも聞きますが、作者の場合は生活苦で追い詰められているわけでもなく、自分の意志でという点が大きく違います。息子さんも

    0
    2020年05月09日

    Posted by ブクログ

     平穏死関連の本を何冊か読み、私自身も死ぬなら平穏死で…と思い始めました。でも実際にはできるのか?

     83歳の作家が断食による餓死に3度挑んだ記録です。

     結果的には途中で胃に痛みが出て「どうやら胃潰瘍らしい」と気づきます。胃潰瘍は放置すれば胃穿孔に進み腹膜炎でのたうちまわることになる、そうなれ

    0
    2013年01月27日

    Posted by ブクログ

    作家である83歳の著者が、誰にも迷惑かけずに
    自分の意志で死ぬ時期を決めようと
    断食死に挑むエッセイ。
    1回目失敗。2回目、3回目と体調体重に日々の数行。
    第2章の何故断食を選択したかの項のみ、
    なんだか横道に逸れた話が多いのだが
    最後のまとめ的な文章が、人間らしくて良い。

    0
    2012年10月16日

    Posted by ブクログ

    83歳という筆者が断食死を考え、それを実行しようとした記録。

    死と老いとを考えると、自死や尊厳死などを含めて死というものと向き合うのに切実に考える年齢なのかもしれない。
    確かに、無理やり生かされる事を拒む権利もあるかもしれないが、自分で断食をして死ぬという事は以外と難しい。

    2011年に断食死を

    0
    2012年04月17日

    Posted by ブクログ

    死について考えさせられるし、安楽死というか、自然に死ぬのって意外と難しいことがこの本の中身でよくわかる。こんな事を考えて実践したこと自体が興味深い

    0
    2019年06月12日

    Posted by ブクログ

    なかなか衝撃的な書。
    僕も実は「餓死」を希望してるんだけど、その理由は「年を取ると勝手にものを食べなくなって、眠るように苦しむことなく死ぬ」という話を聞いたことがあるから。
    でも本書を読むと、ひょっとするとそうでもないのかなあという気がしてくる。とか、もろもろ「死」を考えるにはなかなかに良書であると

    0
    2015年11月05日

    Posted by ブクログ

    年をとっても、好奇心旺盛な人はずっと変わらない。自分で死ぬためにもがいている様子を垣間見ることができて、面白かった。著者はすでに亡くなっているということで、ご冥福をお祈りいたします。

    0
    2014年10月15日

    Posted by ブクログ

    人はいつ死ぬべきか。自然主義の誤謬が得意(?)な僕としては、人の死のタイミングが気になってしかたないのだけど、この本は、そういうんじゃなくて、もうかなりの年なのに、奥さんに性行為を拒まれて離別し、そして勃たなくなったのを大きなきっかけに死にたい、という…入り口間違えたかな。
    何度かの断食死への過程で

    0
    2013年05月26日

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