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Posted by ブクログ
利他主義者は、外見から判断することができる。
幼馴染が、右の口角だけを上げて笑うようになったのに気づき、その笑い方はやめたほうがいいと言ったことがある。
その時は明確に理由を言えなかったが、本書を読み終わった今、利他性が高いほど左右対称な微笑みをしているということを知り、さもありなんと思った。
感情的な裏打ちのない微笑みには、左側の口角が上がらない、作り笑いは右の口角だけをあげるのだそうだ。
人間に限らず、動物一般の構造について、なぜそのそんなことをするのだろうということを考える時は4つの疑問を考える。(動物行動学の創始者の1人、ニコ・ティンバーゲンが提唱)
①その行動が起こる仕組みは何なのだろうか
②その行動にはどんな機能があるのだろうか
③その行動は個体の一生のうちにどのように発達してくるのだろうか
④その行動は進化の歴史において、どのような過程を経て今に至ってるのだろうか
思考のフレームワークとして興味深い。
Posted by ブクログ
自然淘汰という観点で、人の利他性を分析した本。こういう形で、心理学的な行動を捉えることが出来るとは目からウロコだった。
[private]以下注目点
・自然淘汰理論の反証は、自分の適応度を下げてしまうような行動。たとえば、自分の子供を食べてしまう行動。病的な場合をのぞく。
・心も進化の産物と考えられる。
・進化と進歩は違う。
・進化心理学 心の仕組みについて一貫した説明を与えてくれる。
・利他主義に報酬を与えるとコストがかかり過ぎるので、適応度が上がらない。
・直接互恵性が進化し、その後、親切の連鎖が進化した。
・作り笑いは、左側の口角が上がらない。意識的な笑いは、左半球で作りだされる。
・日本人は、目。アメリカ人は、口に注目。
・生物学的には、老人介護は、まったく無意味。
・150人が、限界。
・教員は、目標と仕事の内容は自分自身で決める。何をやるべきか、そしてそれにどの程度の時間を割けばいいのかということを自分で判断する必要がある。それができない人には勤まらない職種なのである。
・罰金を導入する前よりも努力水準が下がってしまった。
・災害時のユートピア。公権力はそういう時には、事態を悪化させるだけ。カトリーナの際は、ありもしない略奪、暴力が報道される一方で、公権力がユートピアを破壊していた。日本人だから整然としていたわけではない。[/private]
Posted by ブクログ
行動学かと思ったら学術論文でした。
文体も非常に理系的論文調で、論文を読み慣れていなければ非常に読みづらいものかと思われます。
隙を埋めるためになんども同じ内容を「つまり」や「言い換えると」や「簡単に言うと」で書き直しているので、読書をしたい私としては、1/3ぐらいのスケールに削ったほうが読み手に伝わりやすい文章が出来上がるのでは?とも感じます。
肝心の中身の方ですが、まだまだ分からないことは多いんだな、と感じる一方で、人間の利他的行動が非常に特殊性持っていることが分かり、興味をそそるものでした。
この類の本を読んで特に面白いと私が感じるのは、様々な研究者を引用する著者の検索能力で、世の中にこんなユニークな人達がいるのか!と知る一方で、著者の引用から滲み出る尊敬の念のようなものを共感できることが最上です。
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