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マーロウのオフィスを訪れた女は、消えた愛人の捜索を依頼する。だが、彼はすでに死んだはずで……『ロング・グッドバイ』公認続篇
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Posted by ブクログ
20代の中盤から後半に掛けて、海外探偵小説をむさぼり読んだ時期があった。 所謂、ロッキングチェア・ディクティブとかアームチェア・ディクティブではなく、ハードボイルド物の探偵だ。 ダシール・ハメット、ロス・マクドナルド、ミッキー・スピレーン、サラ・パラレツキー、ビル・プロンジーニ、L・A・モース、ロー...続きを読むレンス・ブロック、スーグラフトン、そしてチャンドラー。 他にも、海外小説の探偵物を読んだ読んだ。そして、その中でも特別だったのがレイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウシリーズだ、色々な人が言うのがチャンドラーは決してただのハードボイルド小説作家では無い、いや彼の小説はハードボイルド小説では無いと 僕もそう思う。暴力とSEXだけじゃないのがチャンドラーなのだ。 この小説の作者も「チャンドラーの筆致は、気取っていて、エレガントで、ウィットに富んでいます。スタイリッシュでもあります。しかもダンディーです。」とまさにその通り、チャンドラーの書くマーロウの物語は僕にとっても特別なのだ。 そんな、チャンドイラーの衣鉢を継ぐのがこの作品なのだ。チャンドラー好きの諸兄には色々とご意見、ご批判も有るとは思うが僕にとっては十分に及第点を上げたい作品だった。 20代の頃と同様に男と言う生き物の哀れさや孤独をかみしめながら読み終えた。 「タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」 マーロウのようになりたいと真剣に思った20代の頃を思い出す。 結局、酒だけは強くなったが、あとは・・・
レイモンド・チャンドラーの超名作『長いお別れ』の公認続編ということで読んでみました。 著者はベンジャミン・ブラック。 地球の回転がとまったと思われるような暑い夏だった。フィリップ・マーロウの事務所に依頼人として美女が訪ねてくる。クレア・キャヴェンディッシュと名乗る。行方不明である愛人であるニコ・ピ...続きを読むーターソンを探して欲しいという。クレアは資産家であるラングリッシュ家の娘であった。金持ちの美貌の娘が、なぜ自分の事務所を?という疑問を抱きつつも、マーロウは仕事に取り掛かる。 クレアより教わったニコの自宅を訪れるも当然不在。近くに住む怪しい老人より、いつも違う女性を連れていたこと、またメキシコ人の二人連れもニコを探していたことを知る。 市警本部殺人課のグリーンに電話して、ニコについて聞いてみると、翌朝折り返しの電話があり、彼の所在がわかる。ニコは轢き逃げに遭い、既に死んでいると言うのだ…。 何が本当なのか。クレアはどこまで知っているのというのか。真相を探るマーロウは深い闇に包まれていく。 話はとても面白いです。分厚い文庫本ですか、やはりこれも一気に読み終えました。チャンドラーの模倣本としては悪くない出来、悪くない文体です。 ですが、やはり何か違う。チャンドラーとは違う。マーロウの性格が微妙に違う。マーロウはこんな愚痴っぼくないし、納得しないし、もっともっともっと意地っ張りで優しいです。 そして、『長いお別れ』に出てくるテリー・レノックスの性格もまるで違う。どれほど堕ちても彼はこんなふうに卑しくなることはないだろうと思います。きっとテリーなら、あの作品で今生の別れを行ったテリーならこんなふうにマーロウを利用することはなかっただろうと。 ミステリやハードボイルドとしての面白さは担保されているのですが、『長いお別れ』の続編としては私は受け入れられませんでした。 全くの別作品として読むのならアリ、だと思います。
『長いお別れ』の公認続編ということで購入。 『長いお別れ』が好きなので“公認”というからには…と思ったけど、やっぱり違う作家さんなんだよなという感じ。訳者も違うからというのはあると思うけど。 ラストに彼が出てくるのは途中から予想できたけど、正直もう彼とは“最期の別れ”があったので蛇足のように思え...続きを読むてしまった。
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