奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って―UDデジタル教科書体 開発物語

奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って―UDデジタル教科書体 開発物語

1,980円 (税込)

9pt

読み書き障害でも読みやすいフォントが生まれるまでのノンフィクション!

UDデジタル教科書体の完成から3年が経った頃、私は仕事の関係で、障害のある子どもの教育や就労を支援している会社を訪れました。

そこでは発達障害、学習障害、ダウン症といったさまざまな困難を抱える子どもたちを支援する学習教室を運営していたのですが、あるベテランの女性スタッフの方が、こんな話をしてくれました。


「うちの教室に、ディスレクシアの小学生の男の子がいるんです。その子は普通の本や教科書では文字がうまく読めなくて、『どうせおれには無理だから』って、いつも途中で読むのを諦めていたんです」

「それで、あるときUDデジタル教科書体のことを知って、試しに教材のフォントを変えてみたんです。そしたら教材を見た瞬間、その子が『これなら読める! おれ、バカじゃなかったんだ!』って。暗かった顔がぱあっと明るくなって、その顔を見たとき、私、思わず涙がこみあげてきてしまって。その場にいたスタッフ皆、今まで男の子が悔しい思いをしてきたのを知っていたから。みんなで男の子の周りに集まって、泣いてしまいました」

(「はじめに」より抜粋)

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奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って―UDデジタル教科書体 開発物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    昔からフォントに興味があり、フォント開発に関わるノンフィクションということで純粋に面白そう、と思い購入

    著者がフォント開発者になったキッカケから、文字を読んだり理解することが苦手な子供たちのためのフォントの開発過程のお話までが綴られていて、とても興味深い内容でした

    日頃何となく目にしている文字、

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    個人の情熱と時代の要望がかみ合って、世界が劇的に変わってゆくさまを、当事者の語りで追体験できる本。こういう話は大好物です。それだけでなく、毎日UD教科書体使ってるし。

    0
    2025年06月23日

    Posted by ブクログ

    漢字の自体・字形に関する拠り所は、文化審議会国語分科会、しきるのは文化庁国語課。国語課が発表している「常用漢字表の字体・字形に関する指針」

    0
    2025年02月23日

    Posted by ブクログ

    職場でこの本を読んでたら後輩がのぞいてきて、「この文字読みやすいですね。教科書の文字が苦手で、受験のときはノートに手書きで写してました。」って言ってて、このフォントの威力を目の当たりにした。フォント好き本好きな自分には読めない人の気持ちは分からないけど、きっと人生を変えるくらい救いのフォントなんだと

    0
    2025年02月03日

    Posted by ブクログ

    発達障害に興味があり手に取った本。大変面白かった。

    フォントを生み出すのに非常に多くの時間と手間がかかること。著者がタイプバンク社に入社し、ロービジョンの人達の苦労を知ったことからユニバーサルデザインフォントを作ろうと思い立ったこと。様々な専門家との出会い。タイプバンク社が経営難に陥り、モリサワの

    0
    2025年01月26日

    購入済み

    UDデジタル教科書体というひとつのフォントを生み出すためにどれだけの努力と幸運が必要だったかをつづった本。ほとんど著者のライフワークに近い経緯がつづられていて感動的。
    当初この本のデータは固定レイアウトで、本文がUDデジタル教科書体で印字されているものだったのだが、その後データの更新があり普通の明朝

    #感動する

    0
    2023年08月26日

    Posted by ブクログ

    デザイナー必読。ユニバーサルデザインとは何かを、書体・フォントデザインの文脈から問い直す、UDデジタル教科書体を生み出したデザイナーの自伝的な一冊。

    構想から完成まで8年を要し、その間に会社が吸収合併したり、担当を外されそうになったり塩漬けプロジェクトになったり、なんども頓挫しかけながらそれでも諦

    0
    2025年11月20日

    Posted by ブクログ

    普段から毎日読んでいる文字なのに、気づいていないことが多過ぎて文字を読めてないんじゃないかと思うくらいフォントは奥が深い。ディスレクシアの方は一律で文字が読みにくいというわけでもなくフォントによっては読める、というのも初めて知った。奇跡とタイトルにあるが本書からひしひしと伝わる開発者の意志を汲み取る

    0
    2025年08月13日

    Posted by ブクログ

    フォントに対するイメージが変わった。
    街中で見かける看板の文字も、誰がデザインしたのだろう?と思いを馳せるようになった。

    0
    2025年08月11日

    Posted by ブクログ

    UDデジタル教科書体
    最近会社で使う人が多いフォントなので気になって読んでみた。
    なぜ「UDデジタル教科書」という名前なのか考えもしなかったけれど、
    UDはユニバーサルデザイン
    デジタルはデジタル化した際に画面上でも見やすい
    教科書体は、子どもたちがその文字を見るだけで、とめはねはらい、書き順がイメ

    0
    2025年08月01日

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