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ADHDやASDを病いと呼ぶのなら、「普通」も同じように病いだーー
「色、金、名誉」にこだわり、周囲の承認に疲れてしまった人たち。
「いいね」によって、一つの「私」に束ねられる現代、極端な「普通」がもたらす「しんどさ」から抜け出すためのヒント
●「自分がどうしたいか」よりも「他人がどう見ているか気になって仕方がない」
●「いじわるコミュニケーション」という承認欲求
●流行へのとらわれ
●対人希求性が過多になる「しんどさ」
●本音と建て前のやり取り
●社会のスタンダードから外れていないか不安
●ドーパミン移行過剰症としての健常発達
●親の「いいね」という魔法
「病」が、ある特性について、自分ないしは身近な他人が苦しむことを前提とした場合、ADHDやASDが病い的になることがあるのは間違いないでしょう。一方で、定型発達の特性を持つ人も負けず劣らず病い的になることがあるのではないか、この本で取り扱いたいのは、こういう疑問です。たとえば定型発達の特性が過剰な人が、「相手が自分をどうみているのかが気になって仕方がない」「自分は普通ではなくなったのではないか」という不安から矢も楯もたまらなくなってしまう場合、そうした定型発達の人の特性も病といってもいいのではないか、ということです。――「はじめに」より
Posted by ブクログ 2023年10月01日
■ベーシック・トラスト(基本的信頼)とは、エリクソンが言い始めた精神科用語。
具体的には、自分は何か価値ある存在だとあえて証明しなくても、自分とは生きる価値のある、いいものだと思える基本的な自分への信頼感のこと。
子供の養育者が子供に充分「いいね」を言って育てるとベーシック・トラストは醸成され、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月15日
とても面白かった。
健常発達を一つの特性として捉え直すことで、普通に生きることの困難さ、生きづらさについて考えていくような流れと感じました。
大きな物語で自己をバラバラにならないようにしていた昭和と比較し、令和はいいね!と言った他者評価により自己をバラバラにならないようにしていくという流れと理解しま...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月16日
周りに合わせていくことは普通であり平凡で悪く言われがちだけど、それはそれで社会適応できるという大事なスキルであることに本書を読んで気づいた。
またマウントを取って生存価値を見いだそうとする女性心理にも、確かにそういうところがあるなと、はっとした。
後半は専門用語使った作者の持論で良くわからなかった...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月04日
タイトルに魅かれて読んでみた。
正直、文章が読みづらく、前提知識を必要とするパートが大部分を占めていて、軽い気持ちで手に取ると頭に入らないかもしれない。ただ、それでも健常発達者をスタンダードなモデルにすることなく、一つの類型として捉えて評価する視点は新鮮だった。
健常者の特徴の一つに「対人希求性」...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月06日
ADHDやASDに対する「健常発達」という異常。
相対的なものとして考えてみませんか、という本書。
極めつけが、アメリカの自閉症協会による「ニューロティピカル症候群」の定義。
ニューロティピカル症候群は、1万人のうち9624人に発生するという。社会的懸念へののめり込み、妄想や強迫観念に特徴付けられ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月30日
発達障害ブームに対するアンチテーゼとして、ニューロティピカル症候群に触発された、「普通」という生きにくさを前半では著述、身近な例も出され、面白かったが、それはあくまでも序章に過ぎず、後半1/4は他者との関係を主にADHDをはじめとした発達生姜と、そうではない人、そして著者の専門であるてんかんを例に出...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月01日
1〜3章は面白く読みました。
4章ではポップカルチャーやアートから定型発達のコミュニケーションを分析していますが、個人的には1章から言及している『牡丹と薔薇』を軸に深掘りして欲しかったです。
「自分」とは本来性のないもので、他者からの相対評価が自己像を作り出すために関係性に依存せざるを得ない、という...続きを読む
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