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佐藤泰志は村上春樹と同世代の作家。芥川賞に5度ノミネートされながら受賞できず、1990年に41歳で自死。しかし、2000年代後半になって再評価が進み、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』『きみの鳥はうたえる』『草の響き』などが次々に文庫化され、また映画化されている。
高校生作家として脚光を浴びながら、その作家生活が挫折に満ちたものになったのはなぜか。そして、30年の時を経て、その文学が読者の心を摑むのはなぜか。近親者はもとより、小学校のクラスメイトから大学時代の同人誌仲間、泰志が一方的に思いを寄せた後の直木賞作家・藤堂志津子、ライバルの作家たち、文芸誌編集者らまで、あらゆる関係者に直接話を聞き、文学に希望があふれていた時代の光と影を再構築する。
Posted by ブクログ 2023年01月06日
分厚い本ですが、読みやすかった。「そこのみにて輝く」で佐藤泰志さんを知り、映画もみました。この評伝は、佐藤氏の生い立ちから亡くなるまでを膨大な資料で書き起こしたもの。芥川賞選考がちょうど厳しかった時期だったため、受賞を逃してしまったのか。。文体やテーマがアメリカや海外的なカラっとしてるのが選考委員に...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月12日
北海道函館市で生まれ、4回の芥川賞候補となりながらも受賞を逃し、41歳で失意のうちに自殺した作家、佐藤泰志。当時の文壇はW村上を始めとして、伝統的な日本近代文学の世界とは全く異なる作風の作家が台頭し始めており、派手派手しい”ポストモダン文学”が登場し始めたのもこの時代である。そんな中で決してそのよう...続きを読む
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