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質も量も劣る対抗兵器をもって押し寄せる敵機群に立ち向かう! 死力をつくして戦いながら、敗れ去った日本航空部隊。B-29と直接相まみえた将兵たちの苦闘を描く。
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Posted by ブクログ
渡辺洋二氏の新刊は見つけたら買うようにしている。本書は1979年に朝日ソノラマで出た氏の最初の本の4回目の改訂版。書店で買ってから気付いたが、本書は最初から電子書籍もある。 アメリカ軍による日本本土への攻撃と、日本陸海軍の防戦が一通り書かれているので、どの時期にどこに空襲があったか、がおおむね分か...続きを読むる。 改訂版ということで細部に種々の見直しが入っている。陸軍の交信に使われたコールサインや暗号が出ていると既に指摘されている。 『世界の傑作機』の彩雲の号にあった、彩雲が振り切った戦闘機について、P-38とされていた機種が本書でP-47ではと書かれている。通説のグラマンとP-47なら判別つかないのも無理はないし、基地の護衛は陸軍機であろうからこれが正解に最も近いと思う。 1945年3月19日の343空の初空戦は、今回初めて米軍側の記録が出ている。空母ベニントンの部隊の交戦記録のみが判明したらしく、そこから実際の撃墜数は日本側の記録の40%ぐらいとしている。真値は20機ぐらいで損失16機と勝ちは勝ち。搭乗員の技量は敵も認めている。 7月25日の244戦隊の5式戦による空中戦も敵側の記録と照合されている。損失は互いに2機でイーブン。陸軍の記録は撃墜12機で、命令無視の出撃で咎められになった小林戦隊長は陛下の一声で処分を免れる。これをぬか喜びと言うべきではなかろう。本書の他の部分を読めばこの時期にイーブンの戦いをできるだけでも日本の標準を超えている。 本土決戦に備えて機体を温存しつつ、度重なる空襲と接近する艦隊に小出しで出撃させてじりじりと消耗する。しかし本土決戦より前に終戦となる。本書では、本土決戦で日本人にさらに多くの犠牲を強いるつもりだった軍部を強く非難している。
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日本本土防空戦 B-29対日の丸戦闘機
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渡辺洋二
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